近年、超低価格の革靴を次々と販売して注目を集めているのがGUです。なにしろ本革製で5000円以下ですから。はたしてGUの革靴って、どんなものなのだろうと興味がわき、ちょっと買ってみました。購入したのはグルカサンダル。はたしてその出来は。
GUの革靴は、その圧倒的な低価格で注目されています。革靴好きとしては、やはりちょっと気になる。そこでこの夏は店頭に実物を見に行きました。そこで感じたのは、さすがにドレスシューズは値段相応で、それほど食指が動かなかったのですが、ちょっと気になったのがサンダル類です。
レザー製サンダルといえばビルケンシュトックなど有名ブランドもあるのですが、やはりどこまでいっても日常使いの実用品ですから、あまり高価なものを買う気にはなりません。その点でGUのリアルレザーシューズは、サンダルならアリだと思ったわけです。そこで購入したのが、最近ちょっと人気が出ているグルカサンダル。セール価格で1990円でした(驚きの値段です)。
実際に購入しての感想です。まず革質ですが、そんなに悪くありません。さすがに顔料厚めの表面加工ですが、なんとか本革の質感は維持しています。とくに私が購入したダークブラウンは、けっこう上手い具合にレザーの質感を残していて、価格を考えると立派なものです。
デザインは好みの分かれるところでしょう。昨年のモデルと比べるとストラップ部分が太くなり、ソールも分厚くなってかなりカジュアル感が高まりました。ドレスシューズメーカーが作るグルカサンダルではなく、例えばパラブーツやダナーなどのグルカサンダルのデザインを参考にしたのかもしれません。
一方、やはり低価格革靴だと感じざるを得ない点もあります。まず、革そのものがちょっと硬い(とくに踵部分)。また、ライニングやインソールの材質や仕様がチープです。このため履き始めは靴擦れしやすい。実際に私も履き下ろしの際に、かなり激しい靴擦れに見舞われました(その後、ちょっと大きめのシューツリーを入れて革を伸ばしたりして足に馴染ませることで、最近はようやく靴擦れしなくなっています)。また、厚めのラバーソールのせいでかなり重量があるのもサンダルらしい軽快さに欠けます。
ただ、こうした欠点が多々あるものの、プロパー価格で3000円台、セールなら1000円台という値段を考えると十分に次第点の出来だと思います。さすがに“高見えする”とまでは言いませんが、コストパフォーマンスは高い。日常使いのサンダルとしては十分に使えます。GUのリアルレザー製グルカサンダルは、なかなか面白い商品でした。