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2020年6月17日

「<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)」が登場―全世界株式インデックスファンドのもう一つの選択肢



ニッセイアセットマネジメントが6月29日付で「<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)」を新規設定します。

<購入・換金手数料なし> ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)の設定について(ニッセイアセットマネジメント)

先進国、日本、新興国の株式を名目GDP総額の比率に合わせて組み込むというユニークなコンセプトのファンドです。信託報酬も税抜0.104%と極めて低廉。時価総額比率型と異なり、新興国にも手厚く投資できる点が大きな特徴です。全世界株式インデックスファンドのもう一つの選択肢として注目のファンドだと思います。

いまやインデックスファンドのメインストリームとなった感のある全世界株式インデックスファンドですが、ほとんどがMSCIオールカントリーワールドインデックス(MSCI ACWI)など時価総額比率型インデックスがベンチマークとなっているため、新興国株式のウエートは12%ほどです。つまり、全世界株式インデックスと言いながら、実態としては日本を含む先進国株式インデックスとなります。

一方、もう一つの経済指標である名目GDP比率で見ると、全世界のGDP総額に占める新興国のウエートは約40%に達します。こうした世界経済のもう一つの実態をインデックス投資に反映させるという考え方から登場したのがGDP比率の全世界株式インデックスファンドということになります。GDP成長率と株価の騰落率にはそれほど相関がないという説もあるのですが、一方でGDPは株価に対して先行指数的な要素もあるとの意見もあります。その意味で時価総額比率よりもロマンのあるポートフォリオとなり、私のような新興国投資大好き人間からすると非常に魅力的です。

これまで同様のコンセプトのファンドとして三井住友トラスト・アセットマネジメントの「世界株式インデックスファンド」や「SMT世界経済インデックス・オープン」がありました。いずれも歴史的傑作ファンドと言える商品で、現在でも根強い人気があります(私自身もコア商品として積立投資しています)。ただ、両ファンドとも株式と債券を50:50、70:30、30:70の比率で投資するタイプをそろえたバランス型インデックスファンドでした。これはこれで筋の通った資産配分ですが、最近では純粋に株式にだけ投資したいというニーズも高まっています。その点、「<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)」は株式100%ですから、債券への投資は別建てで行いたい人にとって有力な選択肢となります。また、「世界経済インデックスファンド」は信託報酬が税抜0.5%ですから、コスト面では「<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)」が圧倒的に有利です。

全世界株式インデックスファンド1本で運用したいけれども、新興国の将来性も捨てがたく、新興国株式をちょっとオーバーウエートして保有したいといいうインデックス投資家にとって「<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)」は最有力なファンドとなるでしょう。時価総額比率とは一味違うもう一つの選択肢として大いに注目できるインデックスファンドの登場と言えます。

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