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2019年9月24日
庶民の常識は大切だ―オフ会でリアルな感覚を取り戻す
ツイッターやオフ会を通じて交流いただいているきーちゃんさんからオフ会のお誘いがあり、参加してきました。今回も初めてお会いする人が多く、いろいろと刺激を受ける楽しい時間を過ごすことができました。とくに感じたのは、投資において“庶民の常識”というのは非常に大切だということ。投資ブログなどを読んでいると、えてして世間の常識からは外れたようなことを当たり前だと感じてしまいます。やはりオフ会など現実の交流を通じてリアルな感覚を取り戻すことは重要だと感じたのでした。
今回のオフ会に参加したのは私のほか次の皆さんです。
きーちゃんさん
T.Nさん
ローズマリーさん
shigureさん
ころすけさん
末野屋長助さん
きーちゃんさん、T.Nさん、ローズマリーさんとはこれまで何度もお会いしていますが、shigureさん、ころすけさん、末野屋長助さんとは初対面です。まえにもキーちゃんさんが企画したオフ会(過去記事:オフ会でサプライズの結婚祝いをしていただきました)があり、shigureさんが野菜の美味しいお洒落なお店を紹介してくれたことがありました。ただ、その日は彼女が急用で不参加となったので「女子会ぽいグループやカップルばかりの中、オッサン4人で『なかなか野菜が美味いな』と言いながらお金の話をした。結局、二次会でラーメン屋に行った」と報告すると、えらくウケたのでした。
あいかわらず投資の話ばかりでなく、面白い雑談が多くなるのがオフ会のパターンですが、そんな合間に鋭い問題提起があるのもオフ会の醍醐味です。この日、私が強く感じたのが“庶民の常識”の大切さです。例えば今回のオフ会には仮想通貨(暗号通貨)で大きな利益を出した人がいました。しかし面白かったのは、儲けようとして仮想通貨に手を出したわけではなかったということです。まだ世の中が仮想通貨にまったく注目していなかった時代に「面白そう」と感じて趣味的に資金を投じたところ、昨年の仮想通貨ブームで評価額が爆上げ。ところが、その局面で「もっと儲けたい」と考えるのではなく「相場が異常な状態になっているように感じて怖くなった」そうです。欲をかくのではなく、“怖くなった”という庶民の常識に従って暴落前に仮想通貨から撤退したのが大成功。ただし、雑所得なので税金をがっつり持っていかれたそうです。
これはなかなか興味深い話でした。やはり「儲けたい」と思ってブームになっている投資対象に参入すると、上手く相場が上がっても「もっと儲けたい」という気持ちが強くなって出口戦略で失敗する。それよりも「なんか面白そう」というぐらいの気持ちで、無くなってももかまわないお金を投じ、相場が過熱した時に「これは異常だ」と感じることができるような“常識的な感覚”を持つことが重要だということです。そうなるためには、やはり「儲けたい」という気持ちをいかに抑えるかが大切ということになります。ちなみに仮想通貨で儲けた某君は、その資金を元手にインデックス投資を始めるという華麗な転身を遂げたのでした。
もう一つは、庶民はそれほど投資効率にこだわらなくてもよいという話です。例えば個人型確定拠出年金(iDeCo)や「つみたてNISA」は年間の拠出額や積立額に上限があります。投資ブログなどを読んでいると、上限いっぱいまで資金を投じないと“機会損失だ”“投資効率が悪い”とついつい思いがち。でも、普通の庶民が生活費の中から投資に回すお金を捻出するのは大変なことです。だから、上限いっぱいまで投資することよりも、それぞれの家庭のキャッシュフローに合わせて無理のない範囲で始めることが大切だということで意見が一致しました。このことは以前にブログでも書きました。
iDeCoも「つみたてNISA」も庶民は投資枠上限にこだわる必要はない
これは夫婦での投資についての話題でも同じ結論になりました。確かに夫婦がともに投資した方が世帯としての投資効率は高まります。しかし、現実問題として夫婦そろって投資に理解があるというのはそれほど一般的なケースではありません。だったら配偶者を説得するのではなく、役割分担すればいい。例えば夫はある程度のリスク資産を持っているけど、妻は預貯金100%といった状態でも全く問題ないない。かえってその方が世帯としてリスク過剰になるのを防げるぐらいでバランスが取れているのです。ちなみにわが家も私が日常的にリスク資産を持つ一方で妻は100%預貯金派です。だからといって妻に投資して欲しいとも思いません。夫婦の間には、投資よりも先に理解し合わなければならない問題が多いと感じるからです。そういう優先順位の付け方もまた“庶民の常識”です。
こうした“庶民の常識”を再確認するためにもオフ会のような現実の交流は役に立ちます。ブログやSNSなどネットの世界というは、どうしてもエッジを効かせた意見が幅を利かせます。しかし、現実世界でエッジを効かせすぎると、つんのめって転倒するものです。そうならないために、ブログやSNSの影響を少し中和したいものです。私の場合、オフ会といったリアルな交流によって“庶民の常識”というリアルな感覚を取り戻すようにしているのです。
そんなわけで今回のオフ会も有意義で楽しい時間を過ごせました。お会いできた皆さん、そして幹事役をしてくらたきーちゃんさん、ありがとうございました。また声をかけてください。