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2018年2月3日
東南アジア株式に投資したいのに…―「i-mizuho」シリーズ10ファンドが繰上償還へ
ブラックロックがこのほど、同社が設定・運用する低コストインデックスファンドシリーズ「i-mizuho」に関して戦略的見直しを行うとして、シリーズ21ファンド中10ファンドを繰上償還すると発表しました。
i-mizuhoインデックスシリーズの戦略的な見直しについて(ブラックロック・ジャパン)
私にとって悲報です。愛用していていた「i-mizuho東南アジア株式インデックス」 が繰上償還されることになってしまいました。東南アジア株式に投資できる数少ないインデックスファンドだっただけに、じつに残念。東南アジア株式への投資をオーバーウエートして投資したい人にとって、これからどうしたものかと困ってしまいます。
今回の「i-mizuho」戦略的見直しでは、シリーズ21ファンドのうち10ファンドは純資産残高も少なく今後の運営が困難として繰上償還し、新たに1ファンドを新規設定するとしています。今回、繰上償還と新規設定されるファンドは以下のようになっています。
また、残りの11ファンドについては名称を「i-mizuho」から「iシェアーズ」に変更し、信託報酬をひきさげるました。
ファンド名称の変更および運用管理費用(信託報酬)引き下げのお知らせ(ブラックロック・ジャパン)
信託報酬が引き下げられるのは良いことですが、いずれも業界最安値のレベルのはなく、なんとも中途半端。それよりも特定の地域に投資できるユニークさがあった10ファンドが繰上償還されることの方が受益者にとってはインパクトがあるのではないでしょうか。私にとっても大打撃です
私の場合、仕事で東南アジアに定期的に足を運びます。現地に行くと、この地域の成長の可能性というものをいつも肌で実感する。また、新興国株式インデックスファンドはMSCIエマージング・マーケット・インデックスに投資するものが一般的ですが、MSCIエマージング・マーケット・インデックスは中国、韓国、台湾の3カ国だけでウエートがどうしても大きくなってしまう。個人的な好みとして自分のポートフォリオでは中韓台のウエートを相対的に下げようと考えていました。そのために東南アジア株式をオーバーウエートしたいと思っていたのですが、かつては東南アジア株式に限定して投資できるファンドは高コストなアクティブファンドしかありませんでした。そんなときに登場したのが「i-mizuho東南アジア株式インデックス」です。それが今回、繰上償還されてしまう。
結局、「i-mizuho」は設定当初から販売戦略が間違っていたのです。名称が示すようにもともと、みずほフィナンシャルグループのNISA囲い込み用商品として開発されたため、設定当初は販売会社がみずほ銀行とみずほ証券だけでした。そのため販売のスタートダッシュに失敗し、純資産残高が全く伸びず。その後、ネット証券でも販売されるようになりましたが、すっかり埋没してしまい、遂には今回の事態に至ったということです。
「i-mizuho東南アジア株式インデックス」が繰上償還されることで、私のように東南アジア株式をオーバーウエートしたい投資家にとっては、今後の投資戦略の見直しが必要になります。しかし、適当な商品が見当たりません。とりあえず繰上償還された資金で「NEXT FUNDSタイ株式SET50指数連動型上場投信」や「NEXT FUNDSマレーシアKLCI連動型上場投信」といったETFを買うぐらいでしょうか。しかし、これではインドネシアなど他の東南アジア諸国には投資できません。困ったものです。
そこで期待したいのは、最近新しく開発された指数「日経アジア300」かもしれません。この指数を活用したインデックスファンドも徐々に登場しています。「日経アジア300」指数にはバリエーションとして「日経アジア300ASEAN」指数というものがあります。ぜひ「日経アジア300ASEAN」に連動するインデックスファンドを作ってもらいたいものです。低コストときちっとした販売戦略があれば、けっこう売れると思うのですがどうでしょうか。
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