2016年12月30日

積立投資に助けられた1年でした―2016年の運用成果と資産状況



今日12月30日で東京証券市場も大納会でした。振り返ると年初からの大幅下落とその後の低位横ばい、そしてマイナス金利やBrexitショック、トランプ・ショックなどもあってハラハラする1年だったわけですが、最後は“トランプ・ラリー”で急回復という展開でした。日経平均株価の年間騰落率は+0.42%と5年連続の上昇。一方、TOPIXの年間騰落率は-1.85%となり、両者で明暗を分けているのも面白いです。

2016年は日経平均とTOPIXで明暗、銀行株下落が影響(ロイター)

そんな難しい相場環境だったわけですが、私自身の資産は今年1年間でどれだけ増えたのだろう? さっそく簡単に計算してみました。

昨年に続いて資産管理に活用している「マネーフォワード」を使って確認しました。(あくまで簡便な計算なので厳密な数字ではありません。また、具体的な金額は書きません。しょぼい金額で恥ずかしいですから)。

まず、リスク資産(個別株、投資信託<iDeCo含む>)と無リスク資産(普通預金、定期預金)を合わせた全資産は2015年12月末との比較で16.0%増となりました。増加の要因のひとつは、収入が少し増えたこと。月々の給料が定昇と若干のベースアップで増えましたし、ボーナスも僅かばかりですが前年実績を上回りました。今年も組合活動を頑張った成果です。また、今年途中から思いがけず万年平社員から卒業し、昇進したことで僅かばかりですが手当が付いたことも大きかったです。やっぱり資産を増やす最大のエンジンは本業からの収入なのです。

では、投資しているリスク資産はどうなったでしょうか。こちらは前年比で26.9%増と大幅増加しました。ただし、今年は通常の積立投資やiDeCoへ拠出のほかに米国株に挑戦したり、NISA口座で日本の個別株をかなり買い増しするなど比較的大きな資金投入をしています。その分を差し引きした増加率は2.3%増となりました。その内訳と推移を現したグラフが次のようになります。



グラフでは株式(現物)が大きなウエートを占めますが、ここには祖父から受け継いだ関西電力の株と、インデックス投資をスタートさせたときに一括投資したETF4本が含まれています。また、年金の部分は個人型確定拠出年金です(途中、年金が大幅に減少していますが、これは琉球銀行のプランに拠出してたiDeCoをSBI証券のプランに移換した際に一時的にデータが取得できなくなったためです)。

比較的大きな資金投入をした割にリターンが伸びなかった理由は、保有している日本郵船の株が世界的な海運不況で大幅下落し、かなりの含み損となっているためです。かなりひどくしこっているので、今年はこれに足を引っ張られて運用成績全体も厳しい状況になると覚悟していたのですが、終わってみればリスク資産全体ではプラスリターンを確保できました。

個別株で大きな含み損を抱えながらも、資産全体ではプラスリターンを確保できたのは、やはり積立投資を続けたインデックスファンドの貢献が大きかった。今年の株式相場は年初からの大幅下落、その後の低位横ばい、そして最後の2カ月での急騰というドルコスト平均法による積立投資が最も威力を発揮する相場環境だったからです。何しろ最後の2カ月を除いては1年中、押し目買いを続けた形になりましたから。実際に私のポートフォリオもインデックスファンドの積立投資と確定拠出年金の部分だけを見れば、残高は36.9%増、新規資金投入額を差し引いた増加率は10.4%増と素晴らしいパフォーマンスとなります。

まさに今年はコツコツと積立投資を続けた人が素晴らしいパフォーマンスを享受できた年でした。私も個別株投資で大きな含み損を抱えながらも、積立投資を続けたおかげでリスク資産全体では日経平均やTOPIXといったインデックスの年間騰落率を上回るリターンを確保できました。本当に2016年は積立投資の面白さを満喫できた年だったといえるでしょう。

もうすぐ2016年も終わり2017年が始まります。あくまで個人的な印象ですが2017年は16年以上に世界経済の不確定要素が多く、厳しい相場環境になりそうな予感がします。だからこそ今後も本業の収入と無リスク資産で足元をガッチリと固めながら、バイ&ホールドと国際分散、そしてコツコツ投資を続けていきたいと改めて強く感じています。

関連コンテンツ