2016年11月2日

みずほ銀行の個人型確定拠出年金(iDeCo)新プランは良心的



個人型確定拠出年金(個人型DC、愛称:iDeCo)の加入対象者拡大が来年1月に迫ってきたことで金融機関によるプラン強化が目立ってきました。これまでネット証券のプランに注目が集まっていたわけですが、どうしてどうして、メガバンクも本気になってきたようです。そのひとつが、みずほ銀行でしょう。来年1月から取り扱いを開始する新プランを打ち出してきました。

個人型確定拠出年金(iDeCo)新プランの取扱開始について(みずほ銀行)

みずほ銀行個人型確定拠出年金

新プランでは、運営管理手数料(税込)が従来の月額324円から293円に引き下げられるほか、割引制度まで用意されています。さらに商品ラインアップが一新され、各資産カテゴリーとも“超”低コストインデックスファンドしか提供しないという徹底ぶり。極めて良心的なプランになっていると思います。

新プランの商品ラインアップは、次のようになっています。



驚いたことに投資信託はすべてがインデックスファンドとなっています。「たわらノーロード」シリーズは、いずれも業界最低水準の信託報酬ですし、TOPIXに投資する「DIAM DC国内株式インデックスファンド」も信託報酬は税抜0.155%。清々しいまでに低コストを追求したラインアップです。いわゆる“地雷”商品となりがちなアクティブファンドは一切ラインアップしていないところが徹底している。

強いて注文を付けるとすると、新興国に投資するインデックスファンドが用意されていないことでしょうか。また、バランスファンドもバランス型インデックスファンドですが、市場環境に応じて資産配分を変更するフレキシブルアロケーションファンドなので、個人的にはあまりお勧めできません。信託報酬も「投資のソムリエ<DC年金>」が税抜1.1%と割高。ただ、そういった点を除いて素直に各資産カテゴリーのインデックスファンドでポートフォリオを組めば、すべての人が“地雷”を踏まずに低コストなポートフォリオを作ることができるという点が極めて良心的なのです。

また、iDeCoプラン用ロボアドバイザー「SMART FOLIO<DC>」も用意されています。ロボアドバイザーを100%信用することはお勧めしませんが、自分がどういったポートフォリオを組むべきかに迷う投資初心者にとっては一定の参考にはなります。実際に私も試してみましたが、ややREITのウエートが大きくなるのが気になる程度で、それほど無茶な提案はしてきません。これも商品ラインアップが“超”低コストインデックスファンドだけで構成されている効果でもあります。

運営管理手数料の割引制度もユニークです。通常は月額293円ですが、掛金引落口座をみずほ銀行の口座に指定すれば月額27円、さらに専用サイトに登録して「SMART FOLIO<DC>」でGOAL(目標金額)を設定するだけで月額10円の割引きとなります。割引制度を最大限利用すれば、運営管理手数料は月額256円まで下がることになります(国民年金基金連合会への手数料月額103円、信託銀行への手数料月額64円が別途必要な点は全運営管理機関共通)。

みずほ銀行のiDeCo新プランの素晴らしい点は、投資初心者でも間違いが少なくiDeCoを活用できることです。SBI証券や楽天証券のiDeCoプランは、確かに運営管理手数料が無料になったり、低コスト商品をラインアップするなどお得なプランとなっていますが、やはり商品ラインアップが複雑ですから、ちょっとインデックス投資などについて勉強した人でないと、思わぬ“地雷”を踏んでしまう危険性がある。みずほ銀行の新プランにはその心配がありません。

iDeCoの加入対象者が拡大されるということは、これまで投資信託による運用について経験の少ない人も多数参入してくる可能性があります。そういったことを考えると、みずほ銀行の安心のラインアップはとても良心的。さすがグループとしていち早くフィデューシャリー宣言をしただけのことはあります。

iDeCoに加入したいけれども投資については初心者で、なんとなくネット証券が信用できない人、みずほ銀行をメインバンクとして使っている人にとって、みずほ銀行のiDeCo新プランは有力な選択肢になりえると思います。

【関連記事】
SBI証券と楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)を徹底比較―加入者の属性や考え方によってそれぞれに優位性がある
スポンサードリンク