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2016年7月8日
楽天証券が個人型確定拠出年金に参入―残高20万円以上で運営管理手数料無料は素晴らしい
すごいニュースが入ってきたので、とりあえず第一報だけ簡単にブログで紹介しておきます。楽天証券が個人型確定拠出年金(個人型DC)に参入し、9月末から口座開設を受け付けるそうです。
2016年9月末から個人型確定拠出年金の取扱いを開始いたします(楽天証券)
個人型DCの場合、金融機関を選ぶ基準として重要になるのは運営管理手数料の多寡と商品ラインアップなのですが、楽天証券はなんと残高20万円以上で運営管理手数料が無料。素晴らしいです。
楽天証券の個人型DCの運営管理手数料は毎月210円(年額2520円)。これでもかなり安いのですが、なんと残高20万円以上でこれも無料となります。これはSBI証券確定拠出年金積立プランの残高50万円以上で運営管理手数料無料というサービスを超えるものです。個人型DCの掛金は年間の上限が27万6000円ですから、ほぼ1年弱で運営管理手数料が無料になる仕組みです。
しかも2017年12月末までキャンペーンとして初年度の運営管理手数料を無料にするそうですから、サービス開始と同時に加入した人は最初から手数料無料となるようです。改正確定拠出年金法が成立し、来年1月から加入資格者が大幅に拡大されます。個人型DCは一旦加入すると、他の金融機関への移換手続が面倒くさいので、先行者利益が非常に大きい商品。その意味では、楽天証券は一気にスタートダッシュをかけてきたということでしょう。
運営管理手数料のサービスが素晴らしい楽天証券の個人型DCですが、あとは商品ラインアップがどうなるかが焦点です。ここで低コストなファンドをラインアップすれば、それこそ個人型DCの分野で競争力はトップに躍り出ます。個人的には同じ楽天証券が展開するラップ口座「楽ラップ」のようにDIAMアセットマネジメントの「たわらノーロード」シリーズのDC専用低コスト版、そしてステート・ストリートの超低コストインデックスファンドシリーズが個人型DCにもライアップされれば非常に面白い。商品ラインアップの面でも現段階では最強となります。DIAMやステート・ストリートにしてもファンドの資産残高が増えた方が利益は大きくなるのですから、歓迎のはずです。
また、楽天証券が個人型DCに参入したことで、他の金融機関の動きも見逃せません。例えばSBI証券は楽天証券の参入で低コストという優位性を脅かされています。今後、どうのように対抗するのか。楽天証券とSBI証券のガチンコ勝負を見てみたい気がします。あるいは、りそな銀行など個人型DCに力を入れている銀行は動くのかどうかも気になります。
従来、DCは金融機関にとってあまり儲からない商品だったのですが、マイナス金利の現在においては、少額でも安定的にフィーを確保できる商品です。つまり、金融機関にとってもDC商品の役割は大きくなっているはず。その意味で、金融機関の健全な競争が進み、サービスが拡充されるというのは受益者にとっても素晴らしいことです。いずれにしても楽天証券の商品ラインアップなど今後の動きを注視していきたいと思います。
【追記】
現在はSBI証券、楽天証券、マネックス証券、イオン銀行、松井証券のiDeCoプランがいずれも運営管理手数料が無条件無料で低コストインデックスファンドをそろえています。iDeCoへの加入を検討している人は、これら金融機関のプランも研究することをお勧めします。いずれもネットから無料で資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、楽天証券確定拠出年金プラン、イオン銀行確定拠出年金プラン、マネックス証券確定拠出年金プラン、松井証券確定拠出年金プラン
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