2016年2月2日

三井住友トラスト・アセットマネジメントが信託報酬水準について意味深長なことを言いだしたぞ



日銀によるマイナス金利の影響で、日本株も上がってきました。そこで保有している世界経済インデックスファンドやSMTシリーズの基準価額がどれだけ回復しているか気になったので、久しぶりに三井住友トラスト・アセットマネジメントのホームページを覗いてみたのですが、ちょっと気になる発表を見つけました。「運用管理費用(信託報酬)等の設定に関する基本方針」なるものが公表されていたのです。

「運用管理費用(信託報酬)等の設定に関する基本方針」の公表について(三井住友トラスト・アセットマネジメント)

昨年後半から一部の投資信託で低コスト競争が加速したわけですが、ここにきて三井住友トラストAMも、信託報酬水準について意味深長なことを言いだしました。これって、もしかして期待できる?

今回発表された基本方針を読むと、ちょっと内容は抽象的なのですが、前分にある以下の部分は大いに気になります。
投資信託の設定後におきましても、環境等変化を考慮つ運用管理費(報酬)見直しを行い、 経営努力通じてお客様への還元も目指まりす。引き続き、弊社投資信託をご愛顧賜りたく宜しくお願い申上げます。
そして肝心の基本方針として、次の4点を掲げています。
運用管理費(信託報酬)は、お客様に提供するサービスの対価であり、その内容に見合った水準とします。
購入時手数料の上限についても、同様に投資目的や商品特性に応じた水準とします。
運営管理費用(信託報酬)等について、マーケット環境の変化等に照らして見直を行ます。
弊社は、三井住友トラス・グループの総合力を駆使し運用サービスの向上を図るともに、経営努力によりお客様へのコスト還元に努めてまいります。
素晴らしい基本方針だと思います。とくに3番目の「運営管理費用(信託報酬)等について、マーケット環境の変化等に照らして見直しを行います」というところと、4番目に掲げる「経営努力によりお客様へのコスト還元に努めてまいります」というところがポイントです。

実際に低コストインデックスファンドを巡るマーケット環境は大きく変化しました。はっきり言って、三井住友トラストAMのファンドは、競合他社に比べてコスト競争力で劣後するようになってきました。そんな中で同社は先ごろ信託報酬0.19%(税抜)の日経225インデックスeを設定しましたから、インデックスファンドの低コスト競争から逃げない姿勢は明らかにしています。そこで今回の発表ですから、なんとも意味深長。さらなる動きの予告だと期待してしまいます。

三井住友トラストAMには、ぜひ基本方針に則って、インデックスファンドの主力商品であるSMTシリーズ、そしてマザーファンドを同じくする世界経済インデックスファンドの信託報酬を見直してほしい。もしそれができれば、三井住友トラストAMは、再びインデックスファンドの分野でトップに立てると思う。そしてそれは三井住友トラスト・グループが掲げる「『信託』の理念」を追求するでもあります。期待を込めて、今後の動きを注視していきたいと思います。

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