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2016年2月4日
マイナス金利、どうしても心配ならとりあえず個人向け国債変動10年を買えばいい
インドネシア出張も半分が終了。とにかく交通渋滞がひどく、疲弊します。なんでもジャカルタ市内に登録されている自動車の面積をすべて足すと、ジャカルタ市内の道路の総面積よりも大きくなるとか。バカみたいな話ですが。それでも2015年はインドネシア国内での自動車販売台数が前年比10%以上の減少になったとか。やっぱりこちらも不景気です。一説には、好況時に自動車ローンを組んだ人の支払いが厳しくなっており、それが新規販売の足かせななっているとか。こちらは銀行預金でも年利6%以上ある国ですから、ローン金利も高いのです。そんなインドネシアから日本の金利事情を見ると、まさに異次元ですね。冒頭に引用したブルームバーグの一覧表を見ても、日本国債の利回りは1年物から8年物まで綺麗にマイナス。9年物がゼロ%で、長期金利の指標となる10年物は0.06%です(いずれも2月3日現在)。ネットの情報でも、日本は金融機関がちょっとしたパニックに陥っているような気がします。そこで個人投資家はどうするべきかなのですが、どうしても心配なら個人向け国債変動10年を買うというのがとりあえずの対策でしょう。
日銀によるマイナス金利導入以来、MMFの新規募集中止や新窓販国債の販売停止など少しずつ影響が出てきました。預金金利も引き下げの動きが強まっています。こうなると、個人レベルでも「何か対策を講じる必要があるのでは」と思ってしまうのですが、あまり慌てる必要はありません。現在起こっていることは、あくまで銀行が運用手段のひとつを失ったことで軽度のパニックを起こしていると見るべきです。ただ、銀行の収益力低下は避けられそうにありませんから、銀行預金など銀行が提供するサービスの低下は将来的にありえると思います。具体的にはATM手数料や振込手数料の実質値上げなどです。また、預金金利は極めて低くなることは確実です。場合によっては口座維持手数料の導入もありえるかもしれません。
そうやっていろいろと考えると不安は尽きないわけですが、まちがってもタンス預金とかに走るのはやめたほうがいい。保管リスクって意外と大きいのです。大量の現金を手元に置いている人にかぎって、盗難に遭ったり火事になったりするものです。そこらへんの巡り合わせの妙というのが、どうも人間社会に不思議とあるような気がします。そういえば最近、ある有名な元組長さんの自宅に泥棒が入り、現金数億円と貴金属などを盗まれたといった事件もありました。
でも、どうしても心配な人はどうしたらいいのか。とりあえず無リスク資産の起き場所として個人向け国債変動10年を買うというのがいまのところ最適解でしょう。個人向け国債変動10年なら、元本保証の上、金利下限が年0.05%に制限されています。現在、生の日本国債10年物の利回りが年0.06%ですから、個人向け国債の0.05%というのは(金利下限が撤廃されない限りは)、意外とセクシーな利回りなのです。長期金利が上昇しても変動10年なら金利が連動しますし、債券価格変動リスクもありません。金融機関の中にはキャッシュバックキャンペーンを行っているところもあるので、これも合わせれば、やっぱりセクシーな商品となります。ただ、原則1年間は換金できませんので流動性リスクは、預金よりも少し劣ります。それと、固定5年と固定10年は絶対に勝ってはいけません。現在のような異常な低金利で固定されては大変ですから。いずれにしても、個人としての対策はこの程度で十分だと思います。
なお、個人向け国債と新窓販国債は別の商品なので注意。現在、販売が停止された新窓販国債は個人でも買える通常の利付国債です。だから金利は購入時の価格に左右されますし、償還前に売却すれば元本割れの可能性もあります。
さて、インドネシアの情報をひとつ。先月に起こった爆弾テロですが、爆破されたスターバックスは何度も行ったことのある店でしたので、どうなってるのかと思って現場に足を運んでみました。なんと、すでに通常営業していました。
やっぱり新興国の人はビジネスもたくましいです。