2015年11月7日

i-mizuhoインデックスシリーズの債券ファンドの信託期間が無期限化-ブラックロックが本気になってきた



ブラックロックが運用する低コストインデックスファンドであるi-mizuhoインデックスシリーズのうち、債券ファンド7本の信託期限が11月3日付で無期限化されました(kenzさんのブログ、インデックス投資日記@川崎で教えてもらいました)。

i-mizuhoインデックスシリーズ(債券)信託期間変更(無期限化)のお知らせ(ブラックロック・ジャパン)

i-mizuhoは、主要アセットカテゴリーだけでなく、ニッチな資産分野や特定国・地域に投資できるインデックスファンドとしてユニークな存在なのですが、信託期限が有限だったことから、大いに評価を落としてきた面があります。今回、債券ファンド7本すべてを無期限化したことで、いよいよブラックロックが本気になってきたと感じさせます。

i-mizuhoは、株式、債券、REITのインデックスファンドはもちろん、特定国や地域、為替ヘッジ型、インフレ連動債券やコモディティ型までそろう極めてユニークな低コストインデックスファンドシリーズです。とくに特定国や地域の指数に連動するファンドや、先進国インフレ連動債、コモディティに投資するインデックスファンドは珍しく、投資家に多様な選択肢を提供するという意味で貴重な存在でした。

ただ、みずほフィナンシャルグループとの共同企画によるNISA囲い込み戦略商品として設定された経緯から、販売会社はみずほ銀行とみずほ証券に限られ、信託期間もNISAの最大非課税期間を前提に有期とされていました。このためインデックス投資家の間でもあまり評価されず、販売会社の少なさもあって資産残高が極端に伸び悩んでいました。私自身は、とくに東南アジア株式インデックスファンドをスポット購入して自分のアセットアロケーションの微調整用に重宝していただけに、やはり販路の少なさと信託期間が限られていることを非常に残念に感じていました。そのことは旧ブログでも一度指摘したぐらいです。
【関連記事】
i-mizuhoインデックスシリーズ―期待したいが不満も多い(アーツ&インベストメント・スタディーズ(別科))

そんななか、今年9月16日には新興国債券インデックスファンドが繰上償還されてしまします。そもそも、みずほフィナンシャルグループのNISA囲い込み戦略商品というコンセプトに無理があったわけで、この段階で当初の戦略は破綻したことを認めたのでしょう。同時に、販売戦略策定の主導権もブラックロックの方に移ったようで、立て続けに主要ネット証券での販売も始まります(現在は、カブドットコム証券のほか、SBI証券、マネックス証券、楽天証券、ソニー銀行でも販売されています)。私は、これを機会に抜本的に戦略を転換すべきだと感じていました。
【関連記事】
i-mizuhoは抜本的な戦略転換が必要-カブドットコム証券での販売を開始(アーツ&インベストメント・スタディーズ(別科))

その場合、販路の拡大に加えて重要になるのが、信託期間の無期限化だと指摘しました。そこで初めて他社の低コストインデックスファンドと同じ土俵で競争できるわけです。そして今回、まずは債券インデックスファンドすべてが無期限化されました。いよいよブラックロックも本気になってきたということです。この調子で、早急に株式インデックスファンドも無期限化するべきでしょう。そうして初めて他社の低コストインデックスファンドシリーズと同じ土俵に立てるようになるはずです。

現在、インデックスファンドシリーズの低コスト競争は激しさを増していますから、単純にコストの安さだけでは存在感を発揮するのが難しくなってきました。しかし、ユニークでニッチなアセットカテゴリーへの投資という側面では、まだまだ各社とも展開の余地があります。そういった視点で見ると、i-mizuhoの商品ラインナップのユニークさは際立っていますし、上手くやれば十分に先行者利益も確保することができるでしょう。その意味でもi-mizuhoの今後の動向には受益者の一人としても期待したいと思います。

【追記】
改めてブラックロック・ジャパンのホームページを見てみたのですが、知らないうちにi-mizuhoに関する情報が充実していました。専用ページでは動画まで用意してアピールしています。

i-mizuhoとは?(ブラックロック・ジャパン)

ブラックロックといえば世界最大の運用会社ですが、それが本気になってi-mizuhoを打ち出そうとしているように感じます。商品紹介の中で、みずほフィナンシャルグループの存在が完全に消去されているあたりが象徴的です。その意味でも、今後のi-mizuhoの動向は注目なのかもしれません。また、みずほフィナンシャルグループも、このままでは面目が立たないでしょうから、もっと頑張らなければ。それこそ以前に私が指摘したように、みずほ銀行の系列・親密関係にある地方銀行などに積極的に販路を広げるぐらいの気合いを見せて欲しいものです。
スポンサードリンク