2015年11月5日

下落相場で耐久力発揮-ひふみ投信の「第7期運用報告書」が出ました



私はが保有している唯一のアクティブファンドであるひふみ投信の「第7期運用報告書」(対象期間2014年10月1日~2015年9月30日)が交付されました。ひふみ投信の年間騰落率は+16.5%でした。参考指数であるTOPIX(配当込)の騰落率が+8.4%でしたから、第7期も参考指数を大きくアウトパフォームしたことになります。ただ、最終的な運用成績よりも、その中身が非常に面白い。第7期は後半にチャイナショックに端を発する大幅な株価下落があったのですが、そういった下落相場で耐久性を発揮したのが特徴でしょう。ある意味で「守りながらふやす」という運用方針の結果が出たともいえます。

運用報告書を読んで面白かったのが、当期を2015年6月末までのⅠ期と9月末までのⅡ期に分けて説明していることです。ご承知のようにⅠ期は昨年10月後半の黒田バズーカ第2弾をきっかけにイケイケの相場が続きました。途中、ギリシャ危機や原油安など不安要素もあったのですが、欧州中央銀行による金融緩和やGPIFによる買いなどもあって相場は上昇を続け、一時は日経平均株価も2万円を超えます。ところがⅡ期に入ると状況が一変。チャイナショックに端を発する世界同時株安で日本株も大幅に下落。米国の金利引き下げリスクへの不安感も高まったことでマーケットのセンチメントが極端に悪化しました。この影響は、現在でも続いています。

こうした状況変化の中で、ひふみ投信の運用成績が非常に面白い。まずⅠ期はTOPIX(配当込)の騰落率が+24.3%に対して、ひふみ投信は+24.2%。信託報酬分を考慮すれば、ほぼマーケットの上昇に追随できたといえる。ところがⅡ期になるとTOPIX(配当込)の騰落率が-12.8%と大きく悪化したのに対し、ひふみ投信の騰落率は-6.2%でした。つまり、下落相場で耐久力を発揮できたということです。これは大いに評価したい。上げ相場で利益を出すことよりも、下げ相場で損失を抑えることの方が、はるかに難しいことだからです。

ひふみ投信は「守りながらふやす」という投資戦略を一貫してとっていますが、それはシャープレシオの高い運用を目指しているということです。そのため以下のような基準で銘柄選択を行ったとのことです。
①米国景気の回復の恩恵を受ける企業②日本の設備投資の回復の恩恵を受ける設備関連企業③景気にかかわらず成長するIT・eコマース企業④人手不足の中で着実に伸びていく人材ビジネス⑤オリンピックや震災関連で成長するインフラ関連企業
いまのところ、こうした銘柄選択が当たっているといえそうです。さらにニッチだけれども安定して成長している企業にも投資しており、組入れ銘柄数は期末で112銘柄となりました。運用報告書でも強調されていますが、ひふみ投信の強みは「地味で地道な」企業群への投資です。そして、こうした企業への投資こそ個人投資家が個別株投資では対応できない分野ですから、アクティブファンドを活用するメリットがあるのです。引き続き、ひふみ投信には期待したいと思います。

なお、第7期の分配金は引き続き0円でした。実質コスト(税込)の内訳は以下のようになっています。
信託報酬:1.058%
売買委託手数料:0.304%
その他費用:0.004%
合計:1.366%
ほぼ前期並みの水準で推移したといえそうです。

※ひふみ投信は、銀行や証券会社といった販売会社を通さない直販ファンドです。ネットから無料で口座を開設することができます。⇒ひふみ投信

※ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する「ひふみプラス」はSBI証券 、カブドットコム証券、楽天証券、マネックス証券など主要ネット証券や地方銀行などで買うことができます。
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