2015年9月9日

クルーグマン教授の現状認識

あいかわらずボラティリティが異常に高い相場が続いています。これほど相場が混乱するのは、そもそも問題の発端である中国経済の現状がまったく不透明なことにあります。今後、世界経済がどうなるのかは投資家に限らず気になるところ。この問題に関してプリンストン大学のポール・クルーグマン教授がクリアな現状認識を示しています。

ノーベル賞経済学者・クルーグマン「中国崩壊と世界同時不況 私はこう見ている」(現代ビジネス)

現在、FRBによる米国の利上げがはたして9月に行われるのかが焦点ですが、クルーグマン教授は明確に利上げするべきではないと指摘しています。また、日本の消費税引き上げに対しても大反対。こういった見方が世界にはあることを日本人が知っておくことは大切なことです。

クルーグマン教授によると、中国経済の実情は相当に厳しい。下手をすると世界不況の引き金を引きかねない。そうした中でFRBが利上げするようなことになれば、場合によっては「1937年の悪夢」の再来となりかねないと警鐘を鳴らしています。

こうした発想の源泉はシンプルなものです。クルーグマン教授は次のように指摘します。
私は、働く意欲を持つ人がすべて雇用される「完全雇用」が明白に実現し、間違いなくインフレになったと言えるまでは、利上げは待つべきだと思う。現状、インフレ率はまだかなり低い
完全雇用こそが経済政策によって目指すべきものという発想には、まったく賛成。資本主義社会において失業ほど労働者に打撃を与え、その人格まで破壊する状態はないからです。それはいずれ、社会全体を破壊します。

日本に対する注文も面白い。
グローバル経済が減速しているなかで、日本が絶対に行ってはならないのは、消費税増税です。1度目は完全に失敗でした。2度目の増税をすれば、アベノミクスは完全に墜落してしまう。世界経済が衰退するなか、日本には力強く頑張ってもらわなくてはなりません。
私も、もう消費税引き上げによる財政再建は無理だと思う。あまりにも消費へのマイナス効果が大きすぎる。もともと節約志向が強い日本人の性格に合わないのです。財政再建は必要ですが、もっと別の方法を模索するべきでしょう。その意味でも、クルーグマン教授の指摘に賛成します。



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