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2015年9月8日

素直な物言いが好もしい-ひふみ投信の2015年8月の運用成績

私が保有しているひふみ投信の8月の月次運用レポートが7日に発表されました。ひふみ投信の8月の騰落率は-4.62%でした。やはりチャイナショックによる世界同時株安で大きく基準価格を下落させています。ただ、参考指数であるTOPIX(配当込)の騰落率は-7.26%ですので、悪いなりにも参考指数を上回る運用成績を維持したといえます。日本株の下落リスクが高まっているとして現金比率を15%程度まで高めていたことが奏功したようです。あいかわらず運用レポートは素直な物言いが多く、これもなかなか好もしいものがあります。

8月次運用レポートによると、下落相場続く中で15%程度まで高めてあった現金資産を使って割安になった銘柄を積極的に買い付けているようです。今後の見通しについては、世界的に株式市場はボラティリティの高い状態が続く可能性が高いそうです。ただ、
これは、長期投資家にとってはよい仕込み場が来たように思います。中国市場のリスクを一度織り込んで、新しい相場の秩序を作る過程が8月の相場であったと捉えています。
という見解は心強い。もっとも「絶対的なパフォーマンスがぐいぐい上昇することを必ずしも意味しておりません」とも指摘していますから、やはりしばらくは我慢の展開が続きそうです。

ところで、ひふみ投信のレポートの面白いのは、じつに素直な物言いをしていることです。8月25日に発表された中間運用レポートでは、大幅下落の直後だったのですが、現金比率を15%程度まで高めていたことを紹介しながら、次のように記されています。
結果論ですが、もう少し現金比率を上げておければよかったと後悔もしていますし、一方で、15%でも現金を持つことができてよかったとも胸をなでおろしています。
こういう運用責任者の肉声が聞こえる素直な記述は好感が持てます。また、大幅下落があった24日に基準価格が6%以上下落したことに関して「お客様にはご心配をおかけ致しましたことをお詫び申し上げます」と素直に謝罪している。なかなかファンドマネージャーというのは自分の非を認めたがらないものなのですが、こうやって素直に謝られると受益者としても「まあまあ、市況がこれですから、あまり気にしないで」といった感じで、つい追加投資してしまいました。あいかわらず、おかしなファンドです。

中間運用レポート恒例の組入銘柄紹介ですが、今回はGMOペイメントゲートウェイでした。普通の人は知らないと思いますが、クレジットカードなどの決済業務を担う企業として、その世界では有名な企業です。これはじつに渋い銘柄選択だと思います。こういった渋い銘柄を引き続き発掘して、投資するのは面白いですね。

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