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2015年8月11日

ひふみ投信の月次運用レポートが素晴らしい-ひふみ投信の2015年7月の運用成績

ひふみ投信を保有するようになって、あらためて素晴らしいと感じたことがあります。それは、毎月発行される月次運用レポート「ひふみのあゆみ」の充実度です。月次レポートのほかに中間レポートが発行されるのが丁寧ですし、レポートの中身も単なる市況や運用報告にとどまらず、なぜこの銘柄を選択しているのかという理由が明確に記されていることが素晴らしい。運用責任者と運用チームのメンバーがきちんと個人名で考え方を開陳しており、受益者と正対してコミュニケーションをとろうとしている姿勢に好感を持ちます。このほど発行された7月の月次運用レポートも読み応えがありました。

ひふみ投信では、受益者に対して月次運用レポートと中間運用レポートを発行しています(ホームページで公開されているのは月次運用レポートのダイジェスト版)。レポートによると7月の騰落率はTOPIX(配当込)が+1.79%に対してひふみ投信は+3.72%でした。7月はギリシャ問題や中国株暴落など問題の多い月でしたが、参考指数であるTOPIX(配当込)を大幅にアウトパフォームしているのはさすがです。

運用責任者である藤野英人さんの概括と今後の運用方針についてのコメント「運用責任者よりお客様へ」は非常に共感できるものでした。実際にレポートを読んでもらいたいので詳細は書きませんが、とくに市場が膠着状態となり、資金の逃げ場がなくなっているという現状分析には賛同します。また、東芝の不正会計問題が今後の日本株式市場に大きな影響を及ぼす可能性があるという指摘も同感です。この問題の重要性を認識しているファンドマネージャーが、はたして日本にどれだけいるでしょうか。安保法案問題が市場に与える影響に対する危惧も同様です。

そのほか市況概況「7月の株式市場のおさらい」が掲載されていますが、秀逸なのがコラム「運用部からのメッセージ」です。トピックに対して、運用部のファンドマネージャー・アナリストのコメントを集めたものですが、きちんとメンバーが個人名で回答しているのが素晴らしい。ちなみに今回のトピックは「支持したくなる企業とは?」でした。けっこう回答内容がバラバラなのが面白い。こういった多様性を内包していることもまたひふみ投信の特徴かもしれません。

中間レポートでは市況概況のほか、よくある質問と回答を紹介する「ひふみのはてな」、投資している銘柄を順次紹介する「組入銘柄のご紹介」が掲載されています。今回はU-NEXT(9418)でした。ひふみ投信の場合、普通の個人投資家は社名も聞いたことのない小型株を多く発掘して投資していますから、こうした組入銘柄の紹介は極めて大切です。なぜなら、投資信託といえども受益者にとって自分が何に投資しているのかを知ることは大切なことだからです。そういう情報をきちんと提供する姿勢が誠実です。

ぜひ、ひふみ投信にはこのような受益者に対する誠実な対応を続けてもらいたいと思います。よくアクティブファンドはコストが高いと批判されるわけですが、きちんとコストに見合うサービスを提供していれば、受益者は納得も得心もできるものです。なにごとも"やらずボッタクリ"というのがいちばんよくない。ひふみ投信の場合、少なくとも運用レポートの充実度も見るだけでも信託報酬に見合うサービスを受益者に提供しようとしている姿勢がわかり、私も受益者の一人として非常に満足しました。

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