サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2025年9月次運用報告書が出ていたので定例ウオッチです。9月の騰落率は+1.73%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+2.98%でした。純資産残高は9月30日段階で1830億円(前月は1807億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高9375億円(前月は9251億円)となりました。残念ながら9月も参考指数に対してアンダーパフォームしています。なかなか結果が出ない運用が続いていますが、いまは仕込みの段階と言うことでしょうか。
9月は上旬こそ半導体関連銘柄が一時売り込まれるなどで軟調に推移しましたは、後半に入ると石破総理の辞意表明から次期政権の経済政策への期待から日本株は上昇に転じました。また、引き続きAI関連銘柄が相場をリードする状態が続いています。
こうした中、「ひふみ投信」は、外需シクリカル(景気敏感)銘柄よりもて関税リスクを乗り越えて成長していけるグローバル企業や資本政策の大幅な改善による自助努力で企業価値を向上できる企業、グローバルで付加価値が十分発揮できる日本発のIP・コンテンツ企業、関税による影響が軽微で構造的成長が可能な企業への投資を進めています。このため現在の用の相場になると、外需シクリカル銘柄のウエートが高い参考指数に対してどうしても劣後する状態となっています。
苦しい運用が続いている「ひふみ投信」ですが、いまは仕込みの段階ということでしょうか。1銘柄の保有比率も高めており、最高運用責任者の藤野英人さんは「各投資先企業の企業価値向上に対する確信度の表れであり、長期的な当ファンドの基準価額上昇に貢献するものと考えている」と書いています。かなり思い切った運用戦略になりますので、これが今後どのような成果につながるのか期待したいと思います。