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2024年5月22日

日本株は“最も確信を強めている市場”―「iTrust世界株式」の2024年4月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで少しだけ保有しているピクテ・ジャパンの低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2024年4月次運用報告書の定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の2024年4月の騰落率は+0.68%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+1.05%でした。残念ながら4月も参考指数をアンダーパフォームしています。なかなか調子が上がってきません。そのピクテですが、あいかわらず日本株に対して強気の見通しを持っており、“最も確信を強めている市場”とまで言い切りました。

4月は、米国の消費者物価指数が予想を超える伸びを示したことで利下げ期待が後退したことに加え、中東情勢の不安定化なども嫌気されたことで株式市場は大きく下落ししました。ただ、円安が進んだことで円換算での騰落率は小幅な上昇となっています。セクター別では、エネルギー、公益事業などが上昇した一方、不動産、ヘルスケア、情報技術、一般消費財・サービスなどが相対的に大きく下落しています。

こうした中、ピクテは日本株に対して引き続き強気の姿勢を鮮明にしています。「iTrust」シリーズの受益者に配信される機関投資家向けレポート「Barometer」5月号によると、日本株は「ピクテが最も確信を強めている市場の一つ」とのこと。堅調な企業業績に加えて、ガバナンス改革の進展への期待が大きい。このため日本株に対するオーバーウェイト推奨を継続しました。

また、ユーロ圏株をオーバーウェイト推奨に上方修正しています。域内の経済情勢が好転しており、早期の利下げも期待できることを好感しました。同様の理由で英国株もアンダーウェイトからニュートラルに投資判断を引き上げました。“高クオリティ銘柄”のウェイトが大きいスイス株もオーバーウェイト推奨を継続しています。

明らかに米国株への一本足だ欧に対して懐疑的になっており、これまであまり冴えなかった日欧の株式への期待が高いことが興味深い。日本ではあいかわらず米国株人気が伊津部で続いていますが、海外の機関投資家は別の認識を持っているということは頭の片隅に入れておいて損はないと思うのです。

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