2024年4月12日

調子が上がってきた―ひふみ投信の2024年3月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2024年3月次運用報告書が出ていたので定例ウオッチです。3月の騰落率は+4.82%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+4.44%でした。純資産残高は3月29日段階で1824億円(前月は1754億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は8905億円(前月は8567億円)となりました。前月に続いて参考指数をアウトパフォームしており、運用の調子が上がってきました。

3月は経済指数が冴えなかったことで米国の金利が低下してうスタートし、金利低下への好感やAI関連銘柄の好材料もあって米国株は上昇基調で推移しました。日本株もつれて上昇し、3月4日には日経平均株価が初めて4万円を突破しました。その後、19日には日銀がマイナス金利を解除したことで一時下落したものの、これも上手くこなして日経平均は再び過去最高値を更新するなど堅調に推移しました。

こうした流れに「ひふみ投信」も上手く乗り、前月に続いて参考指数を上回る成績となっています。最高運用責任者の藤野英人さんも「。日銀のマイナス金利の解除後、むしろ悪材料出尽くしということで円安の方向に向かいました。それにより、輸出関連企業や年初から強かったAIや半導体がらみのセクターの株価が好調でしたので、それらの企業にしっかりと投資をしつつ、一方でひふみが得意とする地味で地道な企業もしっかりと上昇をしました」と述べており、手ごてを感じているようです。

ここ3年間は苦しい運用が続き、参考指数を下回る成績しか出せていない「ひふみ投信」ですが、2024年に入ってからは堅調な運用が続いており、ようやく調子が上がってきたように感じます。ちなみに3月末段階での組み入れ銘柄1位はトヨタ自動車。トヨタ自動車ベースに参考指数から大きく落ち込まないようにしながら、そのほかの銘柄選択で指数を上回るリターンを狙うという戦略が今のところは功を奏しているといいでしょう。引き続き、この調子で頑張って欲しいと思います。

関連コンテンツ