サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2023年11月次運用報告書が出ていたので定例ウオッチです。11月の騰落率は＋5.38％、参考指数であるTOPIX（配当込み）の騰落率は＋5.42％でした。純資産残高は11月30日段階で1608億円（前月は1533億円）、ひふみマザーファンドの純資産残高は7937億円（前月は7576億円）となりました。参考指数を若干サンダーパフォームしていますが、ほぼ参考指数についていけたと言えるでしょう。「ひふみ投信」は10月から抜本的なポートフォリオ改革を進めているので、その効果に期待です。
11月は国内外とも株式市場は堅調に推移しました。国内は日銀の金融緩和政策の修正が限定的だったことへの安心感から買戻しが進み、海外ではパレスチナ・ガザ地区でのイスラエルとハマスの戦闘が一時停止するなど緊張緩和への期待が高まったことなどがマーケットに好感されした。米国の金融引き締め局面も終了しつつあるとの見方が強まっていることも好材料となり、金利低下と株高傾向となっています。
こうした中、「ひふみ投信」はほぼ参考指数に追随する運用成績となっています。10月にポートフォリオの中身を大胆に入れ替えるなど抜本的なポートフォリオ改革を進めており、最高運用責任者である藤野英人さんは「銘柄の絞り込み、より“イケてる”大型株への比率の上昇を行ないました」と述べています。
その結果、「11月のパフォーマンスは比較的ひふみ投信マザーファンドに苦手なバリュー＆超大型株主導のマーケットでしたが、参考指数であるTOPIX（配当込み）とほぼ同水準の数字になりました。入れ替えの効果が出始めています」と手応えを感じているようで、受益者としては今後もポートフォリオ改革の成果に期待したいところです。
「ひふみ投信」といえば、中小型株を得意とするファンドでしたが、現在進めているポートフォリオ改革では大型株のウエートを高めており、実際に保有上位銘柄を見ると軒並み大型株の名前が続きます。とくに半導体関連銘柄が多く、このあたりが藤野さんの今後の狙い目となるわけです。それでも「単に半導体関連企業だけでなく生成AIの普及による恩恵を受けそうな銘柄、ユニークな事業や将来期待が持てる銘柄の比率を上昇させています」というところが、やはり「ひふみ投信」らしいと感じました。
ポートフォリオ組み替え後、まずは幸先よく成果が表れていることは、受益者の1人として素直に喜びたいと思います。
