2022年12月22日

再び真価が評価されるかも―先進国株式インデックスファンドと言えばこれ

 

この記事は氷河期ブログを運営されているななしさんが企画してくれたベストバイストック2022に参加したものです。MAKOTOさんの記事「ベストバイストック2022 に初参戦!」からバトンを受けての投稿です。さて、私の2022年のベストバイストックは、ニッセイアセットマネジメントの「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドです。“なぜ、いまさら?”と思う人がいるかもしれませんが、先進国株式インデックスファンドンが再び評価される可能性があると思うからです。

「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」は、今年に限らず積立投資でずっと購入を続けているファンドです。言わずもがな、低コストインデックスファンドの代表格であり、いまさら特段に紹介する必要がないように思うかもしれません。しかし今後、先進国株式インデックスファンドが再評価されると思う。その理由は、2024年からNISAが大幅に改正される見通しとなったからです。

新NISAでは現行の「つみたてNISA」と一般NISAが統合され、「つみたて枠」(年間120万円×無期限)と「成長投資枠」(年間240万円×無期限)が生涯買付上限額1800万円(「つみたて枠」600万円×「成長投資枠」1200万円)の枠内で併用可能となります。このうち「成長投資枠」では投資信託のほか、個別株などを購入することも可能になる見通しです。

このため新NISAでは、私のようにインデックスファンドの積立と個別株投資を併用するコア&サテライト戦略を採用している個人投資家にとって非常に魅力的な制度となりました。その時に積立投資するファンドとして再評価されそうなのが先進国株式インデックスファンドです。

現在、株式インデックスファンドは全世界株式インデックスファンドと米国株式インデックスファンドに人気が二極化しており、先進国株式インデックスファンドの存在感はやや低下しています。しかし、個別株投資を組み合わせたコア&サテライト戦略を実践する場合、積み立てるインデックスファンドは先進国株式インデックスファンドを選びたい。なぜなら、先進国株式インデックスファンドのベンチマークはMSCIコクサイ・インデックスが主流ですが、これが「日本を除く」株式指数だからです。

実際に私の場合もそうなのですが、コア&サテライト戦略として購入する個別株は、ほとんどが日本の個別株であり、あとは米国の個別株を少々といったところ。すると、わざわ日本株を含む全世界株式インデックスファンドを購入する意義があまりありません。また、米国株式インデックスファンドだと、やはり米国株への集中が過度になってしまいます。そこでMSCIコクサイ・インデックスに連動する先進国株式インデックスファンドを購入することで、日本と米国以外の先進国にも投資し、分散を図りたいというわけです。

では、数ある先進国株式インデックスファンドの中で、なぜ「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」なのか。もっとはっきり言うと、“なぜ先進国株式インデックスファンドのもうひとつの代表格である「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」ではないか”という問いが出てくるでしょう。しかし、これはもうはっきりと答えが出ています。

たしかに「eMAXIS Slim」シリーズは“業界最低コスト”を謳うファンドとして信託報酬を断続的に引き下げてきました。しかし、それはいつも競合ファンドが信託報酬を引き下げたことに追随してのことであり、一度として主体的に信託報酬を引き下げたことがありません。逆に<購入・換金手数料なし>は、つねに自律的に信託報酬を引き下げてきました。極言すると、<購入・換金手数料なし>シリーズが信託報酬を引き下げない限り、「eMAXIS Slim」シリーズの信託報酬が下がらない構造が出来上がっています。

こうしたことを考えれば、あえて「<購入・換金手数料なし>」シリーズを選ぶ理由は明確です。このファンドが成長し続けない限り、いまのところ日本のインデックスファンドのコストが継続的に低下する道筋がないのです。そういった観点も含めて、ベストバイストック2022に選んだのでした。

さて、明日12月22日の【ベストバイストック2022】は、みらいよたろう@東北投信さんです。乞う御期待。

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