2022年10月30日

インデックス投資を継続する秘訣は“日常生活を充実させる”こと

 

早いもので2022年もだんだん年末へと近づいていきます(歳をとったせいか、最近は時間の流れが速く感じて仕方ありません)。思い返せば、私がインデックスファンドの積立投資を始めたのが2013年でしたから、もうすぐ10年になります。まだまだ“長期投資”の入り口ですが、それでもそれなりの期間を過ごすことができました。インデックスファンドの積立投資というのは基本的に“なにもしない”ことが求められるのですが、これが意外と難しいという面もあります。そんな中、自分が10年間インデックス投資を続けてきて実感するのは、やはり継続の秘訣は“日常生活を充実させること”に尽きるということです。

投資というのは基本的に情報戦の側面が強いので、どうしても情報収集に力を入れるようになってしまいます。ところが、ことインデックス投資に限ると、情報収集のし過ぎが落とし穴になるケースが少なくありません。このあたりの問題をカン・チュンドさんも指摘しています。

インデックス投資と高度情報化社会は相性が悪いのです(インデックス投資のゴマはこう開け!)

カンさんは、インデックス投資というのは長期投資とならざるを得ないものなので「投資時間の99.9%、『待ち』の姿勢を強いられることになる」と指摘しています。これは全くそうなのですが、この「待ち」というのが難しい。やはりカンさんが指摘するように、そもそも人間は「待ち」を簡単できない生き物だからです。だからこそ、例えば孫子は勝利の極意の最後に「動かざること山の如し」と書いたのでした。そうやってわざわざ強調しないと、やはり人間にとって「待つ」そして「動かない」というのことは難しいことなのです。

では、どうやったらインデックス投資において「待ち」を継続できるのでしょうか。それは、投資以外のことで「動く」ことだと思います。人間の1日は24時間しかないわけですから、投資以外のことで「動く」ことになれば、自然と投資は「待ち」になります。つまり、投資以外のことに時間を使い、日常生活を充実させる努力をするべきと言うことになります。

振り返ると私自身もこの10年、インデックス投資は証券会社の自動積立サービスに任せっきりで、投資以外のことに時間を使ってきました。それは仕事だったり、趣味だったり、そして婚活だったりします。その結果、日常生活は劇的に変化しました。結婚もしたし、子供も生まれました。そうやって投資以外の面で動いていたら、知らないうちに金融資産は3000万円を超え、いわゆる“アッパーマス層”の仲間入りをしていたわけです。日常生活を充実させようと動いたことで、結果的にインデックス投資は「待ち」の姿勢を継続することができ、それがいまのところ良好運用結果につながっていると言えるでしょう。

そして、これは私だけではありません。既に20年以上インデックス投資を継続している先輩たちのブログを読むと、やはり投資以外のことに時間を使っていることがよく分かります。本来は投資ブログだったものが、だんだんと趣味や日常の話題を取り上げた内容が増えてくる理由でしょう。それはある意味、投資が上手くいっている証拠かもしれません。

だから、最近になってインデックス投資を始めた、あるいはこれから始めようとしている人は、投資のことばかり考えたり調べたりするのに時間を使うのではなく、ぜひ日常生活を充実させることに時間を使って欲しい。私はよく冗談で「投資のことなど忘れて、南の島にでも遊びに行こう」と言うのですが、それこそがインデックス投資を継続する秘訣だと思うのです。

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