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2020年6月6日

“稲妻が光る瞬間”は唐突にやってくる



5日に米労働省が発表した5月の雇用統計は予想を大幅に上回る改善となりました。

米雇用、5月は予想外の改善 就業者250万人増・失業率13.3%(ロイター)

株式市場も敏感に反応し、ダウ平均は1000ドルを超える急騰を見せます。まさに“稲妻が光る瞬間”は、唐突にやってくるのです。

新型コロナウイルスのパンデミックによって全世界の経済活動が停止し、米国をはじめ各国で失業者増加・失業率上昇となり、それこそ景気の先行きはまったく見通しが立たない状態が続いていたのですが、予想外の展開となりました。専門家からも驚きの声が上がっています。

米雇用統計:識者はこうみる(ロイター)

一方、日本の株式市場もここ数日の上げで日経平均株価は2万3000円台を視野に入れるところまで戻しており、ほとんど“コロナ前”の水準を回復しています。こちらに関しても専門家の間で様々な説明がなされ始めました。

コロナ前の水準回復した日経平均、一時マイナス圏 識者はこうみる(ロイター)

こうした分析がどこまで当たっているのかは分かりませんが、少なく市場の動きは人々が想定した方向から大きく外れていることだけは確かです。こういう状況を見ると、やはり相場の行方というのは予想が難しいということをまざまざと見せつけてくれます。そして、暴落も急騰もともに唐突にやってくるわけです。

だからこそ、やはり市場に居続けるということの重要性を改めて思い知らされます。もし“コロナ・ショック”の暴落局面で市場から退出していたら今回の上昇の恩恵を被ることはできなかったでしょう。あるいは二番底、三番底を恐れて積立投資の買付を一時的にでも控えていたら、やはり将来のリターンの契機を失ってしまうことになります。

「稲妻が光る瞬間」(チャールズ・エリス)を逃せば、投資のリターンは大幅に減退します。そして、“稲妻が光る瞬間”とは、文字通り唐突にやってくる。今回もまさにそうでした。今後、株式市場がどうなっていくのかは分かりません。やはり二番底、三番底があるかもしれない。しかし、それでも市場に居続けなければ、今回のような好機をとらえることはできないでしょう。そういった単純だけけれども厳しい投資の現実を今回も実感することができました。

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