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2020年5月8日
いまこそ“Stay in the Market”―投資信託協会がメッセージ動画を配信
新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が5月31日まで延長されることになり、実体経済への悪影響は一段と大きくなる可能性が高まってきました。こうなると株式市場も、さらなる下落、二番底、三番底があってもおかしくないだけに、個人投資家として不安になるものです。こうした中、投資信託協会が「長期に投資を続けていただくこと」の重要性を多くの人々に理解してもらうために「継続は力なり!Stay the course!」プロジェクトとしてユニークな動画配信を続けています。
【動画】「継続は力なり!Stay the course!」プロジェクト(投資信託協会)
投資信託協会の理事であるセゾン投信の中野晴啓社長、レオス・キャピタルワークスの藤野英人社長、フィデリティ投信のデレック・ヤング社長、そして協会副会長であるアセットマネジメントOneの菅野暁社長がメッセージ動画を通じて投資を続けること、“Stay in the Market”の重要性を訴えています。
現在、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために大規模なセミナーや対面型営業は事実上不可能になっているだけに、投資信託に関する情報発信もインターネットを通じた動画配信などの重要性が一段と高まっています。投資信託協会も最近はYouTubeの公式チャンネルを使った動画配信に熱心に取り組んでいました。恐らくセゾン投信の中野社長やレオス・キャピタルワークスの藤野社長などが理事に就いたことで広報戦略が大きく変わったのでしょう。それが今回のプロジェクトにもつながっているようです。
いずれも動画もそれぞれのキャラクターがよく表れていて非常に面白い。中野社長や藤野社長のメッセージは、いつもの“中野節”“藤野節”でぶれがありません。二人に引っ張られる形で、おそらくこれまであまり動画などに登場しなかっただろうAMOneの菅野社長も訥々と話している姿は、かえって好もしいものがありました。印象深かったのはフィデリティ投信のヤング社長。まったく奇をてらったところがなく、資産運用の基本中の基本を5つのポイントで分かりやすく説明してくれています。
メッセージに共通しているのは、やはり「投資を継続する」ことの重要性であり、「長期・分散・積立」の有効性です。市場環境が悪い時こそ、市場にとどまり続けることが運用におけるリターンの源泉だということです。その意味で、フィデリティ投信のヤング社長の「一部の専門家が言うようなどんなときにもお金を稼ぐ方法を私は知っているわけではありません。しかし、私は投資でお金を稼がない1つの方法を知っています。それは市場から身を引くということです」とは言い得て妙。まさに“Stay in the Market”ということです。
皮肉なことに、新型コロナウイルスを契機に運用会社の“顔”がどんどんと見えるようになってきました。投資信託協会による積極的な動画配信もその一つの現象でしょう。これを機会に個人投資家と運用会社の距離も従来とは異なるもの担っていくような気がします。
ちなみに投資信託協会の公式YouTubeチャンネルには他の動画もアップされています。大江加代さんによる「サラリーマンの資産形成」シリーズも非常に分かりやすくためになる動画ですので、関心のある方は参照してみてください。