2020年5月15日

銘柄選択成功で参考指数を大幅アウトパフォーム―ひふみ投信の2020年4月の運用成績



サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2020年4月次運用報告書が出たので定例ウオッチです。4月の騰落率は+6.5%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+4.3%でした。純資産残高は4月30日段階で1154億円(前月は1092億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は6393億円(前月は6019億円)となりました。新型コロナウイルスによる非常事態宣言で経済情勢が一変する中、銘柄選択が見事に成功して参考指数を大幅にアウトパフォームしています。

4月は新型コロナウイルス感染拡大防止のために緊急事態宣言が発令され、多くの人々が自宅待機することになり、様々な店舗も休業となるなど前代未聞の事態となりました。このため実体経済には大きな打撃となっているのですが、株式市場は比較的堅調に上昇するという奇妙な展開が続いています。こうした中、「ひふみ投信」は依然として現金比率を17%(1000億円規模)と高位に維持するディフェンシブなポートフォリオながら、参考指数を大幅にアウトパフォームするという見事な運用を見せてくれました。

好パフォーマンスの要因は銘柄選択の成功です。米国株のウエートを高めに維持しつつ、日本株はNTTやKDDIなど通信銘柄、そしてメディカル銘柄やIT銘柄など「Withコロナ時代に 対応した銘柄選択」が成功しています。しかも、まだ現金が1000億円残っているわけですから、弾は十分。最高運用責任者の藤野英人さんは次のように強気の発言をしています。
株式市場が再度下落する局面になっても、ひふみ投信マザーファンドは1,000億円近く現金を保持しており、暴落時には割安になった優良銘柄を買い増す準備ができています。
相場の地合いが良い時というのは、何を買っても儲かるという面があります。ところが現在のような不安定な相場になると銘柄によって明暗が分かれる。だからこそ銘柄選択によってリターンの上積みを目指すアクティブファンドにとって、現在のような不安定な相場こそが真価を発揮する機会ということになります。いまのところ順調に成果を上げている「ひふみ投信」ですが、受益者の1人として引き続き感がって欲しいと思います。

さて、月次運用報告書に先立って発表された中間レポート恒例の組入れ銘柄紹介です。今回は丸和運輸機関(9090)です。「桃太郎便」を展開する物流企業ですが、即日発送のデリバリープロバイダーとしてトップシェアを占めています。新型コロナウイルスによる緊急期待宣言で“Stay Home”が求められるようになってから、通信販売で買い物をすることがかなり増えました。これだけ経済活動が抑制されても、少なくとも日常生活を維持できているのは物流企業の活躍があってこそだということが浮き彫りになりました。まさに地味だけれども、なくてはならない企業ですから、「ひふみ投信」らしい銘柄選択でしょう。

【ご参考】
ひふみ投信は、銀行や証券会社といった販売会社を通さない直販ファンドです。ネットから無料で口座を開設することができます。⇒ひふみ投信

ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する「ひふみプラス」はSBI証券 、auカブコム証券、楽天証券、マネックス証券など主要ネット証券や地方銀行などで買うことができます。

また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券などの個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされています。SBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券のiDeCoはいずれも運営管理手数料が無料であり、低コストなインデックスファンドをそろえた商品ラインアップも良心的。iDeCoの選択肢として最有力です。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プランイオン銀行確定拠出年金プラン松井証券確定拠出年金プランマネックス証券確定拠出年金プラン

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