サテライトポートフォリオで少しだけ積立投資しているピクテ投信投資顧問の低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2019年12月次運用報告が出たので定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の12月の騰落率は+3.79%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+2.84%でした。10月、11月と参考指数を下回っていましたが、12月は大きくアウトパフォームしています。2019年は米国株が好調でしたが、ピクテによると2020年は新興国市場に期待できるそうです。
12月は米中貿易交渉妥結への期待や米国の雇用環境改善、低金利政策が継続されるとの期待から世界的に株式市場は堅調の上昇しました。業種別では、情報技術、エネルギー、公益、ヘルスケアなどが市場平均を上回って上昇した。一方、資本財・サービス、生活必需品、金融などは市場平均よりも小幅な上昇にとどまりました。
「iTrust」シリーズの受益者に配信される機関投資家向けレポート「Barometer」12月号でも米国株に対してこれまでのアンダーウエイトを解消してニュートラルのポジションを推奨しています。まだ割高感は解消していませんから慎重さを失わないものの、過度の懸念は後退したと言えそうです。また、今後の投資妙味があるのが新興国株式と新興国債券。バリュエーション的に旨味があり、成長期待が高まりました。実際に新興国市場には現在、過去最高水準の資金が流入しており、投資家が新興国市場に内在する投資の好機に気付き始めたことが示唆されているというのがピクテの分析です。
さて、「iTrust世界株式」は2019年の騰落率が+29.75%と好調でした。参考指数の騰落率は+27.83%ですから、1年リターンでも参考指数をアウトパフォームしています。設定直後こそややもたつきましたが、ここ数年は好調な運用が続いており、3年間の騰落率も+40.78%となり、やはり参考指数の騰落率+34.38%に対して大幅に上回っています。この調子で2020年の運用にも期待したいと思います。
【ご参考】
ピクテ投信投資顧問の「iTrust」シリーズはネット証券を含む販売会社で購入できるほか、「iTrust世界株式」と「iTrust日本株式」は楽天証券やカブドットコム証券のiDeCo(個人型確定拠出年金)プランにもラインアップされています。⇒楽天証券確定拠出年金プラン