2019年3月17日

いまこそ新興国を選好―「iTrust世界株式」の2019年2月の運用成績



サテライトポートフォリオで少しだけ積立投資しているピクテ投信投資顧問の低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2019年2月次運用報告が出たので定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の2月の騰落率は+7.14%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は+6.04%でした。2月は参考指数をアウトパフォームしたことになります。年明けから世界的に堅調な相場が続いています。こうした中、ピクテは特に新興国の株式・債券ともにバリュエーション面での魅力が増していると指摘しています。いまこそ新興国を選好するときかもしれません。

2月は米中間の通商交渉に対する楽観論が高まったことや、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は今後の金利引き上げに関してハト派的な見解を明らかにしたことなどが好感され、株式市場は上昇基調で推移しました。業種別でも全ての業種が上昇しました。特に情報技術、資本財・ サービスなどが市場平均を上回っています。一方、不動産や金融、一般消費財・サービスなどは市場平均を下回る上昇にとどまりました。

「iTrust」の受益者に配信されるピクテの機関投資家向けレポート「Barometer」の2019年3月号も配信されています。こちらは引き続き慎重な見方が顕著。世界の経済成長が減速しつつあるとし、ほぼ全ての資産クラスに割高感が増していると指摘しています。特に米国株の割高感は大きく、企業の利益予想の下方修正が相次いでいることが最大のリスク要因となっています。このためピクテは米国株についてはアンダーウェイトを推奨しています。

一方、投資妙味が増しているのが新興国の株式と債券。先進国よりも新興国の方が経済状態が良好となっています。このため先進国と新興国の経済成長率の格差が2013年以来の水準に拡大しています。新興国通貨も割安水準に放置されている。バリュエーションと経済成長率格差の観点から、いまこそ新興国への投資を選好すべきというのがピクテの見方です。私はもともと新興国投資大好き人間ですが、こうした見解が出てくるとますます勇気づけられます。今のうちにしっかりと仕込んでおこうと思うのでした。

【ご参考】
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