2017年8月27日

ポートフォリオにこそ投資家の個性が表現されている―松井証券「<投信工房プレミアム企画>俺のPFセミナー」



8月2日に開催された松井証券の投信工房プロモーションイベント「<投信工房プレミアム企画>俺のPFセミナー」の様子がレポートされている記事を見つけました。

低コスト投資で将来のゆとりは得られるか…有名投信ブロガーが「俺のポートフォリオ」を大公開(ログミーファイナンス)
「自分がどこまで損していいか」を見極める 投資成功者が説く“リスク許容度”の重要性(同)

記事にある通り、じつは私もちょっとだけイベントに協力しました。こうやって見ると、同じインデックス投資家といえどもポートフォリオの中身は全く異なるのが分かると思います。でも、これでいいんです。ポートフォリオに万人に当てはまる絶対的な解は存在しません。投資家が100人いれば、百人百様のポートフォリオが存在する。ポートフォリオこそ投資家の個性を表現するものなのです。

イベントでは投信ブロガーの吊ら男さん、ASKさん、ybさんが登壇して実際に投資している各資産クラスの配分などポートフォリオを大公開していますが、それ以外にも虫とり小僧さん、kenzさん、そして私が「投信工房」を使った場合にどんなポートフォリオを組むのかが紹介されました。当日はTwitterでもすぐに画像をアップしてくれた方がいたのでご存じかもしれません。なかなか反響が面白かったです。





黒い三連星に認定されましたよ。

それはさておき、こうやって各投信ブロガーのポートフォリオを見比べると、全く異なることが分かるでしょう。まさにポートフォリオこそが投資家の個性を表している好例です。ひとことで個人投資家といっても、収入や家族構成など置かれている立場は異なります。だからポートフォリオの中身が違った当たり前。さらに時間の経過にともなってライフステージも変化していきますから、同じ投資家でもポートフォリオの中身は変化していくものなのです。

ただ、共通項もあります。それは全員がそれぞれのリスク許容度・リスク選好の範囲内で投資することを心がけていることです。ここが一番のポイントで、それこそ吊ら男さんが指摘しているように、「どこまで損していいか」ということを考えて投資するというのが最も大事なのです。だから、リスク資産のほかに現金など無リスク資産をしっかりと確保していることも共通しているわけ。無リスク資産の厚みこそが、それぞれのリスク許容度・リスク選好を下支えしてくれますから。

もうひとつの共通点は、株式と債券、異なる国・地域に分散させていることでしょう。だからポートフォリオも値動きの違う複数の資産クラスを組み合わせたものになっています。異なる資産クラスに分散さえできていれば、それぞれの資産クラス内でどういったものに投資するのかは個人的な好みや相場観の問題にすぎません。最近流行の米国株オーバーウエートだっていいわけです。ちなみに私は新興国株式クラスの中で東南アジア株式をオーバーウエートしています。

そしてインデックス投資の場合、もっともコストが安い商品を選ぶというのも共通しています。インデックスファンドというのは金融商品の中では一種のコモディティ商品ですから、コストの安さこそが最大の付加価値なのです。だからイベントで登場した投信ブロガー全員が、コストが最低水準のファンドを選んでいるのはさすがです。

こういった国際分散投資の原理原則さえ守っていれば、あとは投資家それぞれが自分のポートフォリオで個性を発揮すればいい。それが投資の多様性というものであり、面白さでもあります。つねに最適解を求めるのではなく、自分にとって心地よい投資との距離のとりかたこそが、長期投資を実行する上でもっとも大切なのですから。その距離のとり方もまた、投資家の個性を表現するものなのです。

【ご参考】
松井証券の口座はネットから無料で簡単に開設できます。⇒松井証券『投信工房』

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