2017年5月20日

3カ月連続で参考指数をアウトパフォーム―iTrust世界株式の2017年4月の運用成績



サテライトポートフォリオの一部として少額ですが積立投資しているピクテ投信投資顧問の低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2017年4月次運用報告が出たので読んでいきたいと思います。「iTrust世界株式」の4月の騰落率は+1.07%、参考指数であるMSCIワールド・インデックスの騰落率は+0.48%でした。これで3カ月連続で参考指数をアウトパフォームしたことになります。ようやく調子が上がってきました。とはいえ設定来のリターンはいまだに参考指数を大幅にアンダーパフォームした状態ですから、この調子で追い上げて欲しいものです。

月報によると4月は月半ばからフランス大統領選挙による欧州の先行き不透明感や、米国によるシリア空爆や北朝鮮によるミサイル発射実験など地政学リスクの高まりに加え、、米ISM製造業並びに非製造業景況指数が前月を下回ったことなどから軟調な動きとなりました。しかし、最終的にはフランス大統領選はマクロン候補が優勢となり、米国も税制改革への期待などが好感され、世界の株式市場は大きく反発して月間では上昇しました。

業種別では、一般消費財サービスや資本財サービス、情報技術などの上昇率が高くなった一方、エネルギーや電気通信サービスが下落しています。「iTrust世界株式」の組入れ銘柄の業種別比率を見ると「情報技術」「資本財・サービス」「一般消費財・サービス」のウエートが高いですから、上手く相場の流れにハマったということです。こういうところがアクティブ運用の楽しいところですね。引き続き頑張って欲しい。

さて、「iTrust」シリーズの醍醐味は受益者専用サイト「iInfo」による情報提供です。このほどマクロ経済データ集「Global Macro Watch」2017年5月号が配信されました。今回も20ページにわたって世界の投資環境についてピクテの分析が記載されています。米国の利上げに対する分析や中国経済の構造的変化、原油市場の先行きなど興味深い点が多かったです。ただ、最終的な結論が「先進国は緩やかな景気回復、商品市況の回復が新興国を下支え」「選別色強まる株式市場」「回復の見られる資源国は長期分散で」という極めて平凡なものだったのが面白い。やはり投資に奇策などは無くて、真面目に分析すればするほど平凡な手に落ち着くものなのです。

【ご参考】
ピクテ投信投資顧問の「iTrust」シリーズはネット証券を含む販売会社で購入できるほか、「iTrust世界株式」と「iTrust日本株式」は楽天証券のiDeCo(個人型確定拠出年金)プランにもラインアップされています。⇒楽天証券確定拠出年金プラン

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