2015年10月18日

東京海上アセットマネジメントがフィデューシャリー・デューティー宣言を発表

東京海上アセットマネジメントがこのほど「フィデューシャリー・デューティー宣言」を発表しました。

「TMAMフィデューシャリー・デューティー宣言」の公表について(東京海上アセットマネジメント)

運用会社によるフィデューシャリー・デューティー宣言としては、HCアセットマネジメント、セゾン投信、三井住友アセットマネジメントに続いて4社目となります。フィデューシャリー・デューティーは単なる努力義務ではなく、実行の有無が問われる規範ですから、これから東京海上AMがどういった行動を見せるのか注目したいものです。

今回、東京海上AMが発表したTMAMフィデューシャリー・デューティー宣言は以下の5項目で構成されています。
1.受託者責任の忠実な履行
2.報酬水準に関する取り組み
3.商品提供に関する取り組み
4.運用に関する取り組み
5.お客様のニーズに基づいた経営を担保するための取り組み
個人投資家としてとくに気になるのは2の「報酬水準に関する取り組み」ですが、次のように記載されています。
当社は、お客様から頂く報酬について、当社がお客様に提供するサービスの質と量に応じた水準を設定いたします。
先行して宣言を発表した3社に比べると、やや具体性に欠けるのが残念。例えば三井住友AMは宣言発表後に低コストな確定拠出年金専用ファンドの販売を一般開放したり、信託報酬の抜本的な見直しに着手すると明言しています。それと比べると、東京海上AMがうたう「サービスの質と量に応じた水準」という言葉が、どれほどのものを意味するのか気になるところ。

いずれにしてもフィデューシャリー・デューティーの履行というのは、努力義務ではなく「実行した」か「実行できなかった」かが問われる規範ですから、東京海上AMにはぜひ宣言を具体的な行動で証明してもらいたいものです。今後の同社の動きに注目していきたいと思います。

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