2015年9月2日

株式投資の税金コストがきつすぎる-短期売買が儲けにくいわけだ

相変わらずグダグダの相場が続いていますね。私も毎日、資産が増えたり減ったりしています。そんな中、ちょっとうれしいことも。保有個別株のひとつであるクラレ(3405)の中間配当が振り込まれていました。先日のMAXISトピックス上場投信(1348)の分配金に続いての入金です。クラレ株はNISA口座で保有しているので、1株当たり18円の配当金をまるまるいただきました。ただ、こうしてみると配当課税20%(実際は復興特別所得税も付きます)って、メチャメチャ大きいですね。NISA口座と特定口座で保有している個別株やETFの配当金・分配金を比べると、とくに実感します。配当だけでなく売却益に対しても同様に課税されるわけですから、短期売買が儲けにくいわけだ。

株式の配当金や売却益に対しては20%(復興特別所得税は置いておきます)の税金がかかるわけですが、よくよく考えると20%という税率は、ものすごく大きいですね。所得に対する税率が、だいたい普通の人で15%(所得税+住民税)だということを考えると、いかに厳しい税率が課せられているかわかります。これでは、せっかく手数料の安いネット証券を使ったりしても、頻繁に売買していれば税金コストで確実に利益を削られていきます。

損益通算すれば税金を抑えることもできますが、それで税金が安くなるということは実際として損失を負っているということですから、うれしいことではありません。結局、このあたりに株の短期売買が儲けにくい理由があるのでしょう。売買手数料は昔に比べるとかなり安くなりましたが、やっぱり20%の課税は痛すぎる。せっかく利益を出しても無条件にリターンが20%も削られるようでは、投資効率が悪すぎるのです。

その点、投資信託というのはすごい商品でして、ファンド内の配当収入や売却益に税金がかかっていません。もちろん受益者はファンドの売却時にトータルの利益に対して課税されますので、あくまで課税繰り延べ効果があるだけです。しかし、ファンドを保有している間は配当や売却益が全額ファンド内で再投資されていますので成長の複利効果を最大限享受できるわけです(ただし、相場下落時には損失も複利効果で大きくなります)。

いずれにしても実際に投資をしていると、税金コストがいかに大きいかわかります。私は、税金はしっかりと支払うべきと考えていますが、わざわざ短期売買をして、せっせと率先して納める必要はないでしょう。そんなわけで、個別株にしても投資信託にしても、長期保有することでせいぜい配当金からささやかな金額をお上にお納めして、世間様へのお勤めを果たしたいと思います。

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