サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2022年6月次運用報告書が出ました。6月の騰落率は-3.04%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は-2.05%でした。純資産残高は6月30日段階で1352億円(前月は1388億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は6658億円(前月は6804億円)となりました。6月も参考指数をアンダーパフォームする苦しい展開です。市場のキャラクターが大きく変化する中、運用責任者の言葉にも迷いが感じられます。今は雌伏の時かもしれません。
6月は世界的なインフレ高進や各国中央銀行による金融引き締め姿勢、景気減速懸念から軟調な相場となりました。下落相場にあって一部の銘柄には反発の動きもありましたが、いずれもそれまでに急落していたり、ディフェンシブ銘柄だったことから一時的な自律反発に過ぎないと見られています。
こうした中で「ひふみ投信」は相場についていくのがやっとの状態。組入れ上位銘柄を見ても大型優良銘柄を中心にいろいろと入れ替えが進められていますが、なんとなく落ち着きのないようにも感じられ、まだまだ過渡期における運用で苦労しているようです。
そうした迷いは、佐々木靖人ファンドマネージャーのコメントからも感じられます。それでも海外の年金基金との対話のエピソードを紹介しながら「数十年ぶりに転換点が来ている可能性が高い。業績予想があてにならないタイミングだ」「転換点で加速できる会社を探し、次の時代のポートフォリオを作っていく」とのこと。そして「業績ファンダメンタルズだけでどうにかなる局面が少ないですが、徐々に相場動向から離れるタイミングが近いことを感じています」とも。
当面は相場の需給などを見ながら守りの運用にならざる得ないわけで、今は雌伏の時ということでしょう。迷いが払拭され、転換点で加速するという「ひふみ投信」らしいポートフォリオが1日も早く完成するのを期待して待ちたいと思います。
【ご参考】
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