サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2022年1月次運用報告書が出ました。1月の騰落率は-11.7%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は-4.83%でした。純資産残高は1月31日段階で1361億円(前月は1534億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は6545億円(前月は7320億円)となりました。ポートフォリオに比較的多く含まれている中小型株や新興市場が暴落したことが大打撃となりました。
1月の株式市場は月初こそ堅調に推移したものの、世界的なインフレ傾向が鮮明になる中で米連邦準備制度理事会が金融緩和縮小の加速と利上げの前倒しを示唆したことでグロース銘柄や新興市場が一斉に売り込まれる展開となりました。このため日本でも東証マザース指数などは右肩下がりの状態となっています。
「ひふみ投信」はポートフォリオの中にグロース株や新興市場の銘柄を多く含んでいるため、大きな打撃を受けて、参考指数であるTOPIX(配当込み)に対して大幅にアンダーパフォームする結果となりました。最高運用責任者である藤野英人さんも「30年の運用経験の中でも、めったにない大きな負け」と言うほどです。世界的な金融政策の転換が市場のキャラクターを急激に変えることになり、なかなかその変化への対応に苦慮していることをうかがわせます。
このため「ひふみ投信」は現在、バリュー株のウエートを上げるなどポートフォリオの中身を入れ替えることを進めています。組入れ上位銘柄を見ても以前とはだいぶ顔ぶれが変わっており、ついにトヨタ自動車が1位、デンソーが2位となりました。こうした銘柄選択が成功するのかどうか要注目でしょう。
今後、金融政策の行方や金利動向に左右される相場が続きそうで、「ひふみ投信」にとっても厳しい局面が続きそうです。その中で、どのような舵取りをするのか、受益者の1人として見守っていきたいと思います。
【ご参考】
ひふみ投信は、銀行や証券会社といった販売会社を通さない直販ファンドです。ネットから無料で口座を開設することができます。⇒ひふみ投信
ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する「ひふみプラス」はSBI証券 、auカブコム証券、楽天証券、マネックス証券など主要ネット証券や地方銀行などで買うことができます。
また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券などの個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされています。SBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券のiDeCoはいずれも運営管理手数料が無料であり、低コストなインデックスファンドをそろえた商品ラインアップも良心的。iDeCoの選択肢として最有力です。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、イオン銀行確定拠出年金プラン、松井証券確定拠出年金プラン 、マネックス証券確定拠出年金プラン