6月末で3月期決算の上場企業の株主総会も終了し、期末配当がぞくぞくと振り込まれました。個別株投資をしている人にとって、じつに楽しい季節の到来です。おまけに今年は配当収入が大幅増加。とくに日本郵船からの配当がとんでもない水準になっています。
新型コロナウイルス禍からの経済正常化の流れを受けて、世界的に海運業は空前の活況となっています。このため日本郵船の業績も絶好調となり、増配につぐ増配となりました。2022年3月期の期末配当は1株当たり1250円。単元は100株ですから、最小単元の保有でも12万5000円の配当となります。私の場合、日本郵船は一般NISAで保有しているので課税もなく、まさに丸取りです。
しかし、日本郵船への投資でこうした成果を得るまでの道のりは平坦ではありませんでした。最初に日本郵船の株を買ったのは2015年。購入価格は1株3399円でした(1対10の株式合併前なので、当時の株価は1株339円)。ところが翌16年に入ると突如として海運不況に。日本郵船も深刻な経営不振に見舞われ、株価も大暴落。私は大きな含み損を抱え、おまけに無配転落です。
それでも我慢して保有を続けたところに起こったのが、“コロナ・ショック”と、その後の急回復でした。経済正常化の中で物流の受給バランスが一気にタイト化し、運賃が急騰したことで海運会社の収益も大幅増加が続きました。それから日本郵船の快進撃が現在まで続いています。このあたりの事情は以前にもブログに書きました。
今回、配当として大きな金額が振り込まれたことで、苦しい時も我慢して保有を続けたことが報われました。なにしろ中間配当1株当たり200円を合わせた年間配当は1450円ですから、購入額を考慮した実質配当利回りは42.8%に達します。この調子なら、数年で投資元本を回収できてしまい、配当収入だけで恩株に。そうなれば株価下落に対する防御力も無敵状態となります。このあたりが個別株投資の面白さでしょう。ちなみに、日本郵船のような特殊ケースでなくても、例えば配当利回り3~4%を安定的に維持できる銘柄を10年、20年、30年と保有すれば配当収入だけでも投資元本はかなり回収できるので、やはりポートフォリオの防御力は高まります。これこそ個別株投資においてきっちりと配当をもらいながら長期保有することのメリットなのです。
ちなみに、日本郵船以外の保有銘柄も配当は堅調で、増配となった銘柄もかなりあります。最近は日本もインフレ傾向が強まっており、実際に家計の支出も増加しているのですが、配当収入も大幅に増えたことで大いに助かりました。株式投資をしていて良かったとしみじみ感じる。私のように零細企業で働いていると給料はなかなか上がりませんから、インフレ時代に突入したことで株式投資の意義がますます高まったのでした。
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