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2023年11月24日

日本株への期待は大きい―「iTrust世界株式」の2023年10月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで少しだけ積立投資しているピクテ・ジャパンの低コストアクティブファンド「iTrust世界株式」の2023年10月次運用報告書の定例ウオッチです。「iTrust世界株式」の10月の騰落率は-2.99%、参考指数であるMSCIワールド・インデックス(ネット配当込み)の騰落率は-3.53%でした。下落相場でしたが、参考指数を大きくアウトパフォームしています。中東情勢の緊迫などここにきて地政学的リスクが高まり、株式市場の先行きがますます不透明になってきました。そうした中、ピクテが期待しているのが日本株の健闘です。

10月はイスラエルとハマスの戦闘激化など地政学的リスクの増加に加えて、欧州や中国の景気回復の遅れへの懸念もあって冴えない相場となりました。業種別では、公益事業を除くすべての業種が下落し、特にエネルギーやヘルスケア、資本財・サービス、一般消費財・サービスなどが大きく下落率しました。

今後の見通しに関してもピクテは慎重な姿勢を強めています。「iTrust」シリーズの受益者に配信される機関投資家向けレポート「Barometer」11月号によると、現在の地政学的リスクが市場に影を落としていることに加え、米国は金利引き上げ政策の影響で景気後退局面に入りつつあることや、中国と欧州の景気回復が遅れていると指摘しています。このため引き続き株式はニュートラル、債券はオーバーウェイトを推奨するという慎重な投資判断を示しました。

こうした中、数少ない好材料が日本株です。ピクテによると日本は「先進国では唯一、2024年のGDP成長率が潜在成長率を上回ると予想しています。個人消費は底堅く、企業のガバナンス改革が海外資金の流入を促す一因」とのこと。さらに「2023年の利益成長率は、先進国の中で最も高く、新興国の成長率予想に匹敵する10%以上に達することが予想されます」として、日本株のオーバーウェイトを推奨しています。

日本の現在の経済情勢についてはいろいろな見方があるのですが、少なくとも海外の機関投資家の見方はピクテに代表されるようなものなのでしょう。それが正しいのかどうかは分かりませんが、少なくともひとつの見識としてあること知っておくのは悪いことではないと思います。ぜひ日本株には期待したいと思います。




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