自分が購入しているわけではないけれども、なぜか応援したくなる投資信託と運用会社のひとつにセゾン投信があります。このほど運用する投資信託2本の信託報酬を3月11日から引き下げると発表しました。
セゾン投信2本のファンドの信託報酬引き下げのお知らせ(セゾン投信)
今回、信託報酬が引き下げられるのは「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」(2022年9月10日付で「セゾン・グローバルバランスファンド」に名称変更予定)と「セゾン資産形成の達人ファンド」の2本です。引き下げ幅はぞれぞれ0.01%。これにより「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」の信託報酬は0.56%±0.02%程度、「セゾン資産形成の達人ファンド」の信託報酬は1.34%±0.2%程度となります。
たった0.01%と笑うことなかれ。セゾン投信はここ数年、少しずつですが持続的に信託報酬を引き下げているからです。そして、その引き下げはすべて裏付けのある“正味”の受益者還元なのです。例えばセゾン投信の決算公告から業績の推移を見てみましょう。
2021年3月期(100万円以下切り捨て)
営業収益:14億7500万円
営業利益:5億2700万円
純利益:4億1200万円
2020年3月期
営業収益:12億200万円
営業利益:3億8700万円
純利益:3億1000万円
2019年3月期
営業収益:10億2100万円
営業利益:3億1900万円
純利益:3億100万円
はっきり言って金融関連企業としては零細といっても差し支えない規模です。しかし、それでも毎年確実に営業収益、利益ともに増加させています。それは運用する投資信託の純資産が順調に増加し、新型コロナウイルス禍などの逆風をものともせず、口座数が増え続けているからです。ちなみに2021年3月末時点での口座数は直販だけで15万692口座(前期比3.5%増)。つまり、どんな経済情勢となっても受益者が解約せずに積立を続け、さらに新規口座開設も続いていることが企業収益の拡大につながっているわけです。セゾン投信は、その利益の一部を信託報酬の引き下げという形で受益者に還元しているのです。
同社の企業規模を考えれば、たった0.01%でも、それは偉大な0.01%です。なにより競合を意識したマーケティング戦略上の信託報酬引き下げではなく、自らの収益状況に基づいた自律的な信託報酬引き下げということに価値があります。なぜなら、採算を度外視したマーケティング戦略に基づく信託報酬引き下げは、市場環境や事業戦略が変われば簡単に終焉する可能性があるのに対して、自律的な信託報酬の引き下げは持続可能性が高い。これこそが運用会社が信託報酬を引き下げる本道のやり方です。
セゾン投信の自律的で持続的な受益者還元の姿勢は、運用会社と受益者の理想的な関係の一端を示していると言えるでしょう。実際、わずか0.01%の引き下げでも、それ以上の信頼感を受益者から得ることにつながっているはずです。最近はセゾン投信のファンドよりも低コストなファンドはたくさんあります。しかし、セゾン投信ほど受益者と強固な関係を築いている運用会社は少ない。その理由が、今回の信託報酬引き下げにも象徴されています。やはり“セゾン投信は強い”。そういった印象を一段と強く持ちました。
【ご参考】
セゾン投信のファンドを直販で買う場合、ネットから無料で口座を開設することができます。また、セゾン投信の2ファンドは、ゆうちょ銀行などで買うこともできるほか、楽天証券とSBI証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)プランにもラインアップされています。関心のある方は研究してみてください。⇒セゾン投信 、楽天証券確定拠出年金プラン 、SBI証券確定拠出年金プラン
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