サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2020年8月次運用報告書が出ました。8月の騰落率は+6.69%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+8.17%でした。純資産残高は8月31日段階で1266億円(前月は1208億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は6535億円(前月は6409億円)となりました。8月は世界的に株価が大きく上昇し、さすがの「ひふみ投信」も指数についていくことができませんでした。ただ、7月まで6カ月連続で参考指数をアウトパフォームするなど勝ちまくっているので、たまには負けるのも仕方ないのです。
8月は米国を中心に企業業績や経済指標が改善傾向になったとしても政府や中央銀行による景気下支え政策が継続されるとの見通しが強まったことで世界的に株式市場は強気の上げが続きました。新型コロナウイルス感染拡大は依然として続いていますが、ワクチン開発への期待も相場を下支えしているようです。ただ、8月下旬には日本の安倍首相の辞任発表があり、米国の大統領選の行方も合わせて不確定要素が増えている面もあります。
2020年に入ってから“コロナ・ショック”を挟んでも絶好調の運用が続く「ひふみ投信」ですが、こうした新たな変数にどのように対応するのか非常に気になるところです。最高運用責任者の藤野英人さんは次のように書いています。
次の首相の動向は日本の株式市場にとって非常に重要ですが、下馬評どおり菅官房長官が首相になると、アベノミクス路線の継承が明確になり、株式市場は歓迎すると思われます。一方で菅氏が首相になった場合、通信事業者に対しては価格下方圧力がかかる可能性が高いと思われます。これからは衆議院の解散総選挙になだれこむ可能性も含めて、しばらくはさらに日本の政治にも注視します。ぜひ、これまでの好調な運用を維持できるように頑張って欲しいものです。
グローバルには米国の大統領選挙が大詰めになってきており、バイデン氏優勢の中、トランプ氏がどう巻き返すか、このままバイデン氏が政権を引き継いだ場合、どのような経済政策をとるのかは現在研究中です。
それにしても今年に入ってからの「ひふみ投信」の運用成績の好調さには目を見張るものがります。8月こそ参考指数に対して若干劣後しましたが、それまでは連戦戦勝です。このため過去3カ月間の騰落率で比較すると、参考指数のTOPIX(配当込み)が+3.62%に対して「ひふみ投信」は+8.3%、過去6カ月では参考指数が+8.58%に対して「ひふみ投信」は+21.86%、過去1年では参考指数が+9.78%に対して「ひふみ投信」は+22.19%。圧倒的です。
ちなみにマザーファンドベースで見ると今年は証券会社を通じて販売する「ひふみプラス」を中心に資金流出が続いていたのですが、早い段階で「ひふみ投信」や「ひふみプラス」を解約してしまった人は、現在の素晴らしいパフォーマンスを享受することができなかったことになります。このあたりが、やはり投資の難しいところでしょう。
前述したように、今後は日米ともに政治的な変数が大きくなっていきます。こうした中で、現在の好調な運用を継続できるのかどうか。受益者の1人として気になるところです。とにかく今年はここまで絶好調で突っ走っていますから、この調子で頑張って欲しいと大いに期待したいと思います。
さて、月次運用報告書に先立って発表された中間レポート恒例の組入れ銘柄紹介です。今回はセリア(2782)でした。ご存知、100円ショップチェーン。100ショップなどは典型的なデフレ銘柄ですから、やはり“コロナ・ショック”後の経済停滞を見据えた銘柄と言えるでしょう。同時に、“ウィズ・コロナ”時代の“巣ごもり需要”をも取り込む可能性のある銘柄でもあります。
【ご参考】
ひふみ投信は、銀行や証券会社といった販売会社を通さない直販ファンドです。ネットから無料で口座を開設することができます。⇒ひふみ投信
ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する「ひふみプラス」はSBI証券 、auカブコム証券、楽天証券、マネックス証券など主要ネット証券や地方銀行などで買うことができます。
また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券などの個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされています。SBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券のiDeCoはいずれも運営管理手数料が無料であり、低コストなインデックスファンドをそろえた商品ラインアップも良心的。iDeCoの選択肢として最有力です。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、イオン銀行確定拠出年金プラン、松井証券確定拠出年金プラン
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