サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2025年4月次運用報告書が出ていたので、その定例ウオッチです。4月の騰落率は-0.42%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+0.33%でした。純資産残高は4月30日段階で1618億円(前月は1623億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は8199億円(前月は8238億円)となりました。残念ながら参考指数を大幅にアンダーパフォームしており、トランプ関税を見据えた戦略が完全に裏目に出ています。
4月も月初こそトランプ関税による世界的なリセッションへの懸念から株価は下落傾向にあったのですが、月後半に入ると、関税施行の90日延期や米国との関税交渉進展への期待が高まったことなどで株価も反発を続けることになります。こうした中、「ひふみ投信」は市場の先行き不透明感によるリスクを一時的に回避するためにポートフォリオの現金比率を高めていたのですが、この戦略が完全に裏目に出てしまいました。市場全体の反発に追随できず、参考指数を大幅に下回る成績となっています。このあたりがアクティブ運用の難しいところです。
ただ、市場は今後もボラティリティの高い状態が続く可能性があります。特にトランプ関税施行の延期期限が迫れば、また一波乱ありそう。それはアクティブ運用にとってチャンスでもあります。藤野英人社長も「足元の関税政策や不透明なマクロ環境を好機に変えられる企業や景気にうまく適応できる企業、個別で自らビジネスモデルを大転換する企業など、積極的なチャレンジと株価が大きく割安になっている企業への投資比率は拡大させています」と運用レポートに書いていました。いわば現在は仕込みの期間だと考えることもできそうです。最近は残念な運用成績が続いている「ひふみ投信」ですが、ぜひ今後の巻き返しに期待したいと思います。


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