早いもので2023年も半分が終わろうとしています。最近は、いろいろな物が値上げされ、インフレを実感することも増えてきました。その一方で株価は好調。おかげで保有する金融資産の評価額は過去最高の状態にあります。今月も淡々と積立投資を実践していますが、いよいよ投資している人と、していない人の経済的格差がどんどんと拡大している可能性があります。
今月買付けたファンドは以下の通りです。いつもと変わりありません。
【特定口座(SBI証券)】
「ニッセイ日経225インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.25% 信託財産留保額:なし)
「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.093% 信託財産留保額:なし)
「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」
(信託報酬:税抜0.17% 信託財産留保額:なし)
「Funds-i新興国債券・為替ヘッジ型」
(信託報酬:税抜0.6% 信託財産留保額:0.3%)
「世界経済インデックスファンド」
(信託報酬:税抜0.5% 信託財産留保額:0.1%)
「iTrust世界株式」
(信託報酬:税抜0.89% 信託財産留保額:なし)
3月末段階での個人金融資産は2043兆円と過去最高となりまいた。株価の上昇が数字を押し上げており、その後の株価上昇を考慮すると足元の数字はさらに大きくなっている公算が高いそうです。また、流動性預金や定期性預金は純流出となる一方、リスク性資産への投資は緩やかに純流入が続いています。積立投資の拡大などが背景にあると考えられます。
そして注目すべきは部門別資金過不足です。従来は資金余剰だった家計部門が資金不足に転じました。家計部門が資金不足になるのは稀なことですが、やはり経済活動正常化による消費回復と、物価上昇の影響があると考えられます。
全体として個人金融資産が過去最高を更新し、リスク性資産への資金流入が続く一方で、家計部門は資金不足になってっているというのは何を意味するのでしょうか。それは、保有する現金が減少する一方で、株式などリスク性資産の評価額が増加しているということです。そして、これを個別の家計に当てはめると、現金しか保有していない家計は単純に資産を減らしており、リスク性資産を保有する家計は現金が減ってもリスク性資産の増加によって資産全体は増加しているということになります。
恐ろしいことにインフレを背景にして、リスク性資産に投資している家計と、投資していない家計の格差がどんどんと拡大しているわけです。こうしたことを目にすると、やはり資産運用の根本目的は“インフレリスクに備えるもの”であるということを改めて思い起こさせてくれます。日本は長らくデフレが続いたことで、こうした資産運用の本来の目的が看過されがちですが、最近のインフレを契機に改めて見つめ直す必要があるでしょう。
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