レオス・キャピタルワークスが運用するアクティブファンド「ひふみ」シリーズの運用資産残高が1兆円を突破しました。
「ひふみ」シリーズ運用資産残高 1兆円突破のお知らせ(レオス・キャピタルワークス)
私もシリーズのひとつである「ひふみ投信」を少しだけ積立投資していますが、1兆円という一つの区切りとなる数字を実現したことにちょっとした感慨を覚えます。ある意味で、アクティブファンドのあるべきひとつの方向性を示していると思えるからです。
「ひふみ」シリーズは、最初のファンドである「ひふみ投信」の運用が始まったのが2008年。それから「ひふみプラス」「ひふみ年金」と同じマザーファンドによる日本株アクティブファンドのラインアップを拡充させてきました。その後、海外株アクティブファンドである「ひふみワールド」、債券を組み合わせたバランス型アクティブファンドである「まるごとひふみ」「ひふみらいと」も加わり、2021年8月31日にはシリーズ全体での運用資産残高が1兆円の大台に乗りました。
1兆円という節目となる数字を達成したことには、大きな意味があります。これまで1兆円ファンドやシリーズはいくつも登場していますが、そのほとんどが大手金融機関系列の運用会社が運用するものでり、販売には販売会社である銀行・証券など金融機関の営業力が大きな役割を担ってきました。これに対して「ひふみ」シリーズは、独立系運用会社による直販ファンドとしてスタート(現在はSBIグループの傘下になっています)したのですから、やはり画期的な数字だと言えます。
なぜ「ひふみ」シリーズは、ここまで受益者の支持を集め、運用資産残高を拡大することができたのでしょうか。やはりひとつは運用成績が圧倒的に優れていたことです。例えば「ひふみ投信」の設定来のリターンは7月末段階で+513.3%となり、参考指数であるTOPIX(配当込み)の+129.03%に対して圧倒的にアウトパフォームしています。これだけの成績となれば、受益者の支持も高まるのは当然です。
しかし、やはり見逃せないのは、運用成績だけでなく様々な付加価値を受益者の提供してきたことでしょう。例えば月次の運用報告は非常に丁寧で、報告書だけでなく映像配信による「ひふみアカデミー」を毎月実施しています。そして決算時も運用報告会を全国で巡回実施してきました。また、セミナーも積極的に開催しています。つまり、受益者に対する情報発信の濃度が圧倒的なのです。それ以外にも懇親会といったイベントもありました。
ようするに受益者との距離が圧倒的に近いのです。それは言い換えると、それだけ受益者に対して真摯に相対してきたと言えます。そしてファンドの運用哲学に対して受益者が明確にコミットメントする形ができあがりました。これが「ひふみ」シリーズの大きな付加価値として受益者に理解されているのでは。アクティブファンドが大きなリターンを目指すことは当然です。加えてコストに見合う付加価値をどれだけ提供できるが問われています。そうしたアクティブファンドのあるべきひとつの方向性を「ひふみ」シリーズは示していると言えるでしょう。
現在、世界的に投資信託による運用はパッシブファンドが中心となりつつあります。アクティブファンドのの存在意義に対する疑念も少なくありません。しかし、本質的にはアクティブ運用あってこそのパッシブ運用ですから、優れたアクティブ運用の存在は株式市場を支える根本です。だからこそ、アクティブファンドに求められるものはなにかという問いが改めて運用業界に投げかけられています。「ひふみ」シリーズが運用資産残高1兆円を達成したことで、その問いに対する答えのヒントが見えるのかもしれません。受益者の1人として、今後も期待したいと思います。
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【ご参考】
ひふみ投信は、銀行や証券会社といった販売会社を通さない直販ファンドです。ネットから無料で口座を開設することができます。⇒ひふみ投信
ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する「ひふみプラス」はSBI証券 、auカブコム証券、楽天証券、マネックス証券など主要ネット証券や地方銀行などで買うことができます。
また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券などの個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされています。SBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券のiDeCoはいずれも運営管理手数料が無料であり、低コストなインデックスファンドをそろえた商品ラインアップも良心的。iDeCoの選択肢として最有力です。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、イオン銀行確定拠出年金プラン、松井証券確定拠出年金プラン 、マネックス証券確定拠出年金プラン
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