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2020年5月9日

ヘルスケアセクターETFを少しだけ買ってみた―ファンド選択の基準は“分散”と“コスト”



先日、ブログに書いたようにヘルスケアセクターに投資する海外ETFを物色していたのですが(ヘルスケアセクターETFを物色する―「VHT」「XLV」「IXJ」どれを選ぶ?)、このほど実際に少しだけ買ってみました。候補に挙げていた海外ETF3銘柄のどれを選ぶのか少し迷いましたが、最終的に“分散”と“コスト”にポイントを置いて選ぶことに。新型コロナウイルスのパンデミックを材料にした、じつに単純で素人臭い投資戦略ですが、たまにはこういった素朴な順張り投資も悪くないでしょう。ファンドのポートフォリオに含まれる企業には、“ウィズ・コロナ”あるいは“アフター・コロナ”時代に向けて頑張って欲しいと思います。

前回もブログで書いたように、新型コロナウイルスによるパンデミックによって治療薬やワクチンの開発やメディカル用品・機器の需要拡大に期待が寄せられています。どこかの製薬会社が治療薬やワクチンを開発すれば、その企業の株価は急騰するでしょう。治療薬やワクチンができなくとも感染症対策・治療の必要性がこれまで以上に高まることは間違いなさそうというのが今回の投資のメインストーリーです。

ただ、例えば製薬会社による新薬の開発などはギャンブル的要素が高く、どうしても当たり外れがあります。そこでできるだけ幅広い企業に投資することで、“一発当てる”企業が自分のポートフォリオに含まれている可能性を高めることが重要。そうなると個別銘柄ではなく、幅広い企業に投資できるヘルスケアセクターETFを活用するということになります。そこで今回、投資対象候補となったのは以下の3ファンドでした。

「バンガード米国ヘルスケアセクターETF」(VHT)
・ベンチマーク:MSCI USインベスタブル・マーケット・ヘルスケア25/50インデックス
・投資対象地域:米国(中小型株も含む)
・経費率:0.1%

「ヘルスケア・セレクトセクターSPDRファンド」(XLV)
・ベンチマーク:S&Pヘルスケア・セレクト・セクター指数
・投資対象地域:米国(大型株に特化)
・経費率:0.13%

「iシェアーズ グローバル・ヘルスケアETF」(IXJ)
・ベンチマーク:S&Pグローバル1200ヘルスケア・セクター指数
・投資対象地域:全世界
・経費率:0.46%

いずれのファンドも素晴らしいETFなので悩んだのですが、最終的にはVHTとIXJをほぼ同じ金額だけ買いました。まずIXJですが、やはり米国だけでなく欧州などの世界のヘルスケア関連企業にも投資できるというのが最大も魅力です。例えば製薬分野などで欧州企業の底力は侮れないと思うのです。同時にVHTも購入することで米国の中小型株までフォローすることができます。

ふたつのETFを買うことで一部の組み入れ企業は重複しますが、そのデメリット以上に幅広い企業に分散投資できることのメリットが勝ると判断したわけです。また、IXJは海外ETFとしては経費率(運用管理費)がやや割高ですが、極めて低コストなVHTも合わせて買うことでヘルスケアセクターETFへの投資全体としてのコストを下げることができます。“分散”と“コスト”、この両方を追求したファンド選びということになります。

もちろん、今回のヘルスケアセクターETFへの投資は、私のアセットアロケーション全体に占めるウエートは小さなものです。あくまでポートフォリオの味付け、あるいは少しだけ山っ気を出した趣味的アクティブ運用です。私は資産運用のコアとしてインデックス投資を活用しながらも、サテライトポートフォリオとして趣味的に日米の個別株にも投資するするコア&サテライト戦略をやっていますから、そこに新たにヘルスケアセクターへの投資が加わったということです。

あまりにも素人臭い投資ですが、たまにはこういった素朴な順張りも悪くありません。新型コロナウイルスのパンデミックは依然として収束する気配がないのですが、ぜひとも今回購入したETFに組み入れられている企業には、治療薬やワクチンの開発、そしてメディカル用品・機器の供給で頑張って欲しいと思います。今回の投資は、そのためのちょっとした“応援買い”でもあるのです。

(注:海外ETFへの投資は外貨調達や税務処理など少し面倒な点もあるので、ある程度は自分で情報収集できる中級者向け投資だということを指摘しておきます。)

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