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2019年10月27日
税金問題はプロに相談しよう―チュートリアル・徳井のお粗末な脱税への雑感
お笑い芸人のチュートリアル・徳井義実の脱税が話題になっています。最初はちょっとした見解相違や申告漏れ程度かと思っていたのですが、実態は相当に悪質なものでした。
チュート徳井、社会保険にも未加入、銀行預金も差し押さえられていた…吉本興業が新たな事実を発表(スポーツ報知)
申告漏れどころか申告自体をやっていなかったというのですから驚きです。おまけに社会保険にも未加入ということですから、まったくもってお粗末の限り。なにより不審なのは、税理士や社労士といったプロのアドバイスを受けていなかったのかということです。日本は税制や社会保障制度が複雑ですから、やはり大切な局面ではプロの指導を仰ぐべきというのが今回の騒動が示す教訓でしょう。
芸能人が節税のために個人事務所を立ち上げるというのは一般的なことであり、違法でも何でもありません。経済主体として当然の行為です。ただ、個人事業主として経済活動するなら税金や社会保険料などの納付は当然の義務です。ところがチュートリアル・徳井の場合、とにかくやり方がいい加減で、税務署から再三の指摘や督促を受けているのにも関わらず場当たり的な対応に終始しているわけで、まったく事業主としての自覚も責任感もないのがどうしようもありません。さすがに税務当局も堪忍袋の緒が切れたのでしょう。今回は重加算税を課された形で修正申告していますが、一歩間違えれば逮捕されていてもおかしくない案件だと思います。
なぜこんなお粗末なことになったのか。徳井の説明では自身のいい加減さが招いた事態だとしていましたが、確かにそうなのでしょう。だとするならば、やはり税理士などプロの助言を日常的に受けておくべきだったのです。というか、個人事務所といえども企業を経営するなら、税理士や社労士に相談するのは普通のことなのです。そういう普通のことをしないいい加減さが、今回のお粗末な事態の根本的原因のように感じます。
こうした問題は、徳井のような個人事業主だけでなくサラリーマンなど一般庶民にも当てはまります。とくに税金問題は複雑。サラリーマンの場合、普段は税金を源泉徴収されているのでどうしても税務に関する知識や経験が不足しています。ところが退職金や相続などでときおり大きな税務問題に直面することがあります。そうした時に中途半端な知識で対処すると、思わぬ火傷をおう危険性があります。生兵法は怪我のもとなのです。
だから、そういうときは迷わずプロに相談したい。そのために多少の手数料を払ったところで、それは正当な必要経費だと割り切ることが重要です。インターネットの発達などで一般市民が様々な情報や知識を得るハードルは大きく下がりました。しかし、やはりまだ“プロの領域”というものが厳然としてあります。税金問題などは、そのさいたるものでしょう。
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