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2018年10月6日
新興株・中小型株が買い時か―ひふみ投信の2018年9月の運用成績
あいかわらず何かと話題の「ひふみ投信」の2018年9月次運用報告書が出ましたので定例ウオッチです。2018年9月の「ひふみ投信」の騰落率は+2.9%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+5.5%でした。プラスリターンこそ確保したものの参考指数を大きくアンダーパフォームしています。9月はなかなか厳しい運用だったようです。純資産残高は9月28日段階で1488億円(前月は1463億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は8392億円(前月は8074億円)となりました。保有資産の価格上昇を考慮すると若干の資金流出となっているようです。
9月の株式相場は米中貿易戦争への懸念などから軟調にスタートしたもの、後半からはその不安が後退したことや新興国不安も和らぎ、一転して強気相場となりました。日経平均株価も2万4000円台に乗せるなど27年ぶりの高値を回復しています。ただ、大型株が堅調な動きを見せるのと対照的に、新興株や中小型株は勢いがありません。「ひふみ投信」は、現在でも保有銘柄の約半分は新興株・中小型株ですから、これに引きずられて参考指数をアンダーパフォームしたと言えそうです。
一方、これは見方を変えると新興株や中小型株が割安になっている可能性もあるということでもあります。だから運用責任者の藤野英人さんは「10月に日本の主力株の上昇が一服したあとに小型株が買われる展開になりと考えています」と書いています。そこでこれまでポートフォリオを牽引してきた米国株のFANG系銘柄の比率を下げて、日本の中小型株のウエートを高める戦略だとか。さて、新興株や中小型株はいまが買い時なのかどうか。「ひふみ投信の」の戦略がどうなるか興味深いです。
それと「ひふみ投信」のマザーファンドの純資産残高の推移をみると、9月は若干の資金流出となっているようです。やはりここにきて運用がやや苦戦気味なことが影響しているのでしょう。アクティブファンドにとって最も怖いのは急激な資金流出です。これが起こると解約に備えて現金を用意しなければならなくなり、運用自体が事実上できなくなって成績が一気に悪化するというのはよくあるパターン。ですから今後、「ひふみ投信」の真価が問われることになるでしょう。受益者の信頼をつなぎとめるためには、これまで以上に丁寧で濃密なコミニケーションが必要になると思います。
さて、月次運用報告書に先立って発表された中間レポート恒例の組入れ銘柄紹介です。今回は総合メンテナンス企業のショーボンドホールディングス(1414)でした。高速道路などインフラ・コンクリート来ず応物の補修・補強に特化した企業です。インフラの補修・補強需要というのはこれからどんどんと増えることが予想されていますから、ストーリーが明快な銘柄選択に感じました。特徴的な新工法や新素材の開発にも強みがあるそうです。あいかわらず「ひふみ投信」好みの“シブい”銘柄だという印象を受けました。
【ご参考】
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また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされています。SBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券のiDeCoはいずれも運営管理手数料が無料であり、低コストなインデックスファンドをそろえた商品ラインアップも素晴らしく、iDeCoの選択肢として最有力です。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン、イオン銀行確定拠出年金プラン、松井証券確定拠出年金プラン、マネックス証券確定拠出年金プラン
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