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2018年6月20日

「となりの人」はもう投資を始めている―2018年6月の個人型確定拠出年金(iDeCo)積立と運用成績



先日紹介したNightWalkerさんの著書『世界一ラクなお金の増やし方 インデックス投資はじめました』の中に印象深いフレーズがありました。それは、投資について「『となりの人』はもう始めているかもしれない」という言葉です。これはあながち嘘ではありません。企業型と個人型わ合わせた確定拠出年金(DC)加入者が急速に拡大しているからです。企業型DCと個人型DC(iDeCo)を通じて普通の庶民の間で投資が少しずつ、しかし確実に普及しようとしている。私はSBI証券でiDeCoに加入していますが、このほど6月の買い付け(5月拠出分)が行われました。相場はヨコヨコの展開だったことで6月18日段階での累積リターンは17.1%と前月から変わっていません。

SBI証券のiDeCoプランで買付けたファンド・商品はいつもの通りです(カッコ内は信託報酬)。

【個人型確定拠出年金(SBI証券iDeCoプラン)】
「三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックスファンド」(0.16%)
「DCニッセイ外国株式インデックス」(0.189%)
「EXE-i新興国株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.131%程度)
「EXE-iグローバル中小型株式ファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.104%程度)
「三井住友・DC外国債券インデックスファンド」(0.21%)
「三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド」(0.52%)
「EXE-iグローバルREITファンド」(0.23%+投資対象ETF信託報酬0.114%程度)
「あおぞらDC定期」

さて、私はiDeCoを通じてインデックス投資を実践しているわけですが、企業型DCも合わせると確定拠出年金の加入者が急激に増えています。例えば日経新聞は次のように報じています。

確定拠出年金導入、3万社突破 政府目標上回る(「日本経済新聞」電子版)

企業型DC導入企業の増加で、個人型DC(iDeCo)と合わせた確定拠出年金加入者は延べ733万人となり、20~60歳の9人に1人が加入していることになるとか。これは実感としてもよく分かります。例えば私の職場は従業員20人ほどの小さな事業所ですが、うちiDeCoに加入しているのは私を含めると3人。よくよく考えると、これは凄いことです。かつて確定拠出年金というのは(とくに個人型は)、それこそ知る人ぞ知るマイナーな制度だったのですが、やはり加入資格拡大が効いていて、ジワジワと拡大が進んでいるわけです。

もちろんDCの加入者の大部分を占める企業型は、元本保証商品で運用している人もかなりの部分を占めているので、すべての人が投資をしているとは言えません。しかし、彼ら・彼女らは既に運用口座に資金を入れているわけで、なにかの瞬間に爆発的に投資が普及する下地ができているわけです。そしてiDeCoに関しては、ほとんどの加入者がリスク資産での運用を行っているはずです。

まさに投資という行為が「『となりの人』はもう始めているかもしれない」というものになっていると言えるでしょう。そしてこれは、ある厳しい現実を浮き彫りにします。それは、いま既に資産形成・運用に取り組んでいる人と、そうでない人との間で将来、大きな経済的格差を生じさせる危険性があるということです。それは既に資産形成・運用をしている人にとっても大問題です。なぜなら、格差拡大による社会不安の増大こそが資産形成・運用にとっての最大のリスクだからです。

だから、少しでも多くの人が資産形成・運用に取り組めるようになることが、ますます重要になると感じています。なぜなら、“自分だけ生き残ろう”という考え方では、長期投資も成功しないと思うからです。

【関連記事】
“自分だけ生き残ろう”では長期投資も成功しない!―なぜ資産形成への啓蒙活動が必要なのか

【ご参考】
iDeCoは金融機関によって手数料や商品ラインアップが異なります。現在、iDeCoプランの選択肢としてお薦めなのは運営管理手数料が無条件無料で低コストインデックスファンドをそろえるSBI証券、楽天証券、マネックス証券、イオン銀行、松井証券です。iDeCoへの加入を検討している人は、これら金融機関のプランを研究することをお勧めします。いずれもネットから無料で資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プラン楽天証券確定拠出年金プランイオン銀行確定拠出年金プランマネックス証券確定拠出年金プラン松井証券確定拠出年金プラン

また、iDeCoは、やや制度が複雑なので解説書を読んで研究するのも良いでしょう。解説書としては大江英樹さんの『はじめての確定拠出年金投資』山崎元さんの『確定拠出年金の教科書』『シンプルにわかる確定拠出年金』竹川美奈子さんの『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』田村正之さんの『はじめての確定拠出年金』大江加代さんの『図解 知識ゼロからはじめるiDeCo(個人型確定拠出年金)の入門書』を挙げておきます。









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