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2017年7月11日

「インデックス投資ナイト2017」に登壇しました



7月8日に開催された「インデックス投資ナイト2017」に参加しました。今回はひょんなことから第1部の「投信ブロガー座談会」に登壇することになり、右も左もよく分からないままに好き勝手なことを話してしまいました。お粗末さまです。ただ、Twitterなどを見ていると意外とウケていて、関西人としては狙い通りの展開になったと勝手に喜んでいます。

第1部の「投信ブロガー座談会」では吊ら男さんの司会で私のほか、NightWalkerさん、スバルママさんが登壇しました。それぞれどんな話をしたのかブログで改めて紹介しています。

インデックス投資ナイト2017に登壇してきました。(NightWalker's Investment Blog)
インデックス投資ナイト登壇に向けて考えていたこと。(スバルママのおかねはなし)
第10回となったインデックス投資ナイト 盛況でした(吊られた男の投資ブログ (インデックス投資))

それで私はどんな話をしたのかと言うと、現在の投資は基本的にインデックスファンドをiDeCoと通常の課税口座で積み立てていること、趣味的に日本と米国の個別株にも投資していること、個別株には祖父から贈与された銘柄も含まれていることなどを話しました。

祖父から贈与された個別株についてはブログでも何度か書いていますが、株式を保有することがごく当たり前だった家庭で育ったことで投資に対して特別な感覚が無いということを話したのですが、この話題はいつもウケます。しかし、これは非常に大事なことことだと思っていて、投資している人はぜひそのことについて家族で話し合って欲しいと思う。日本は金融教育が貧弱だと言われるのですが、やはりまずは家庭での金融教育が必要なのです。鉄は熱いうちに打てではないですが、子供のころから「投資とは何か」について話し合うことが絶対に必要なのです。
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あと、座談会ではスバルママさんが普通の人にとって投資の入口としてiDeCoがとても重要なツールになると指摘していましたが、これにもまたく同感です。リスク資産への投資に馴染みにない人にとって、投資はやはり心理的にハードルがある。だからまずはiDeCoから始めて、そこでインデックス投資にも入門するというのは非常に正しいし、実際に米国なのどではそういった経路で投資が一般庶民に普及した現実があるからです。

もちろんiDeCoによる税制面での優遇装置の効果はひとそれぞれです。掛金が所得控除されることも課税繰り延べですから、最終的に退職所得控除や公的年金等控除があって初めて具体化する。だから高額の退職金や企業年金を受け取る人は、それほど節税効果は大きくないかもしれません。しかし、それは逆に退職金がなく国民年金しかない自営業者、企業年金がなく退職金も少ない中小企業のサラリーマンにとっては大きなメリットがあるということ。日本人の大多数は中小企業のサラリーマンなのですから、やはNightWalkerさんも指摘したように、iDeCoは入っておくべき制度なのです。

あと、個別株投資についても少し話をしましたが、これは本当に趣味的なものです。インデックス投資は気楽は方法ですが、やはり投資としての面白みに欠ける。趣味として個別株を少し保有するというのは悪いことではありません。特定の企業を応援したいというのもありますしね。あと、配当金が入ってくるのも楽しい。これはETFも同様ですが、「ちょっとぐらいはチャリンチャリンがあるのは心の潤いとして大事」なのです。

さて、今回のインデックス投資ナイトは冒頭に金融庁の今井利友総務企画局政策課長補佐による挨拶があり、第2部では年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の森新一郎投資戦略部次長が登場して個人投資家から直接質問を受け付けるというすごい内容でした。なんだか時代が変わったと思いました。金融庁にしてもGPIFにしても国民に対して熱心に情報発信しようとしているのですが、既存メディアを通じた発信だけでは限界を感じているのでしょう。なぜなら、既存メディアを通じた情報発信は、常にメディアによるなんらかのバイアスがかかってしまうから。そこで国民に直接アプローチする方法のひとつとして、「インデックス投資ナイト」のような個人投資家による自主的なイベントに参加する方法を執った。まさにインターネット時代にふさわしい方法だと思います。

私もGPIFの森さんには質問することができました。私が聞いたのは「髙橋則広理事長って、どんな人ですか?」。実は私は髙橋理事長というのは超大物ではないかと思っています。それこそ、この人は金融業界の渋川剛気みたいな人ではないかと。
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これに対する森さんの答えは「ノーコメント(笑)」。でも、GPIFの人が質問に対してなんだかニヤニヤしていたところをみると、私の印象は当たらずとも遠からずでは。実際にGPIFは髙橋理事長が就任して以降、東芝やフォルクスワーゲンなど企業不正で株価が暴落した企業に対して損害賠償訴訟を立て続けに起こしています。武術の達人よろしく、平気で相手の眼球に指を突っ込むような怖さがあるのです。

第3部の有識者座談会「インデックス投信の課題とアクティブ投信の可能性」は、カン・チュンドさんの司会でさわかみ投信の草刈貴弘氏、明治安田アセットマネジメントの生方洋氏、そしてお馴染みの山崎元さんが登場して王道の「インデックス・アクティブ論争」が行われました。あいにくこの段階で私は飲み過ぎで酔いが回ってしまい、内容はうろ覚え。ゴメンナサイ。別の人のブログなどを参照してください。ただ印象に残っているのは、山崎さんが「アクティブの有効性を合理的に説明できない以上、投資アドバイザーがアクティブファンドを推奨することは不適当」と指摘していたことには賛成します。アクティブファンドというのは、どこまでも個人投資家が自己責任で納得も得心もしてから投資するべきものです。

あと、さわかみ投信の草刈さんがイケメン! しかも話の端々に有能さを感じました。さわかみ投信は“ポスト澤上篤人”が課題だったわけですが、良い後継者を得たのではないでしょうか。また、明治安田AMの生方さんが「コストを引き下げる方法は、運用残高を増やすことしかない」と断言していたのも印象的。そんな中で超低コストなアクティブファンドをローンチしている明治安田AMの努力は評価すべきだと思います。

そんなわけで今年も非常に楽しい「インデックス投資ナイト」でした。イベント終了後に二次会があったのですが、ここで体調に異変が! アルコールのせいか歯茎が痛み出したのです。ヤバイ! 最近の経験上、ここで無理をして体の抵抗力が落ちると必ず翌日あたりから歯槽膿漏の発作で歯茎が腫れあがる予感がしました。そこで泣く泣く二次会は遠慮してホテルに帰り、すぐに寝ることにしました。これが今回の心残り。本当ならいろいろな個人投資家さんやブロガーさんと交流したかったのですが残念です。

それにしても今回も「インデックス投資ナイト」は大盛況でした。なぜこれほどにまで人気があるのか。この点に関して、カン・チュンドさんが非常に印象的な文章を書いています。

インデックス投資ナイト2017と、オホーツク紋別空港をつなぐもの(カン・チュンドのインデックス投資のゴマはこう開け!)

私もこの考え方の全面的に賛同します。投資というのは自己責任の原則が貫徹される行為ですから、基本的に孤独な営みとならざるを得ません。しかも、日本ではまだまだ投資という行為が一般化していないので、投資家の孤独感というのはすごいものがあります。私のように家族と投資について普通に話せるようなケースが少数派であって、中には家族の間ですら投資について話し合うことができない人も少なくありません。だからこそ、仲間とのリアルな交流が必要なのです。だかこそ「インデックス投資ナイト」に限らず、そういう機会を提供していくれるイベントは、やはり貴重なのです。
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最後に、こういったイベントをボランティアで主催している実行委員会の皆さん、お疲れ様でした。そしてありがとうございます。ぜひ次回も参加したいと思います(それまでに歯槽膿漏の対策をして、次は二次会にも参加できるように体調を整えておきます)。



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