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2017年3月22日

「たわらノーロード」シリーズにTOPIX、NYダウ、先進国リート<為替ヘッジあり>が登場



既にいろいろなブロガーさんが書いていますが、アセットマネジメントOneの超低コストインデックスファンドシリーズ「たわらノーロード」に新たにTOPIX、NYダウ、先進国REIT<為替ヘッジあり>に連動するインデックスファンドが登場しました。3月21日から楽天証券とマネックス証券で販売が始まっています(今後、他のネット証券でも順次取り扱いが始まるでしょう)。いずれも信託報酬は同一ベンチマークに連動するインデックスファンドの中で最低となっています。以前からTOPIX連動のインデックスファンドへの要望が強かったですから、AMOneとしても対応したということでしょう。また、NYダウ平均に連動するファンドは、ここにきて人気が高まっているので、機敏に商品を追加してきました。先進国リート<為替ヘッジあり>は、為替ヘッジ付という点で類似商品が少ないので、これも面白い商品だと思います。いずれも今後の動向が注目の商品といえるでしょう。

今回、新たに設定された3ファンドの概要は以下の通りです。

たわらノーロードTOPIX
ベンチマーク:TOPIX(配当込み)
信託報酬(税抜):0.18%

たわらノーロードNYダウ
ベンチマーク:ダウ・ジョーンズ工業平均株価(円ベース、為替ヘッジなし)
信託報酬(税抜):0.225%

たわらノーロード先進国リート<為替ヘッジあり>
ベンチマーク:S&P先進国REITインデックス(除く日本、円ベース、配当込み、為替ヘッジあり)
信託報酬(税抜):0.35%

信託報酬はいずれもニッセイアセットマネジメントの<購入・換金手数料なし>シリーズや大和証券投資信託委託の「iFree」、三菱UFJ国際証券の「eMAXIS Slim」にラインアップされている同一ベンチマークに連動するファンドと並んで業界最安値となっています。最安値更新にまで踏み込んでこなかったのはちょっと残念ですが(「eMAXIS Slim」の牽制球が効いている?)、それでも十分に魅力的なコスト水準です。設定直後は運用の安定性や実質コストなども分かりませんからすぐに飛びつく必要はないと思いますが、インデックス投資家にとって今後の有力な選択肢になりそうです。以下、各ファンドについての簡単な感想です。

「たわらノーロード」シリーズは従来、日本株に投資するファンドとして「たわらノーロード日経225」しかありませんでした。日経平均株価とTOPIXのどちらに連動するインデックスファンドが良いのかというのは基本的に好みの問題ですが、日経平均は値嵩株が多いなど組入れ銘柄にややクセがあります。なので、オーソドックスに日本株式をポートフォリオに組み入れたい人にとっては「たわらノーロードTOPIX」の登場は注目では。ベンチマークが配当込み指数なのも分かりやすくて良いです。

「たわらノーロードNYダウ」の設定はなかなか機敏だと思いました。最近、米国株への関心が高まっており、米国株にオーバーウエイトしたポートフォリオを組む人も増えている印象があります。そのため「iFree NYダウ・インデックス」の人気がジワジワと高まっていました。これに対して「たわらノーロードNYダウ」は真っ向から競合する商品として登場したわけで、今後は「iFree」vs「たわらノーロード」の戦いが激しくなりそうです。

「たわらノーロード先進国リート<為替ヘッジあり>」は類似商品が野村アセットマネジメントの「Funds-i外国REIT・為替ヘッジ型」ぐらいしかありません。Funds-i外国REIT・為替ヘッジ型の信託報酬(税抜)は0.55%ですから、たわらノーロードに圧倒的なコスト競争力があります。先進国REITに為替ヘッジ付で投資したい人にとっては有力な商品になるでしょう。ただし、為替ヘッジ付は信託報酬とは別に為替ヘッジコストがかかるので注意が必要です。

あと、これはあくまで素人提案ですが、新たに3ファンドの販売を開始する楽天証券は、ぜひiDeCo(個人型確定拠出年金)プランにもこれらファンドを投入してみてはいかがでしょう。とくに「たわらノーロードTOPIX」を追加すれば面白い。現在、楽天証券のiDeCoプランにラインアップされているTOPIX連動のインデックスファンドは「三井住友・DC日本株式インデックスファンドS」(信託報酬<税抜>0.19%)ですが、これは競合するSBI証券のiDeCoプランにもライアンアップされています。そこで楽天が「たわらノーロードTOPIX」をiDeCoプランに追加すれば、コスト面で優位に立てます。もっとも、そうなるとSBI証券も対抗して「たわたノーロードTOPIX」や、やはり同一水準の信託報酬のファンドを追加投入してくるかもしれませんが。

いずれにしても、より低コストなファンドのラインアップが拡充されることは投資家にとってありがたいことです。引き続き「たわらノーロード」シリーズの動きにも注目していきたいと思います。



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