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2017年3月21日
今年も春闘をがんばった―労働運動と投資は車の両輪
春闘の季節です。今期も会社で労働組合の執行委員をやっているので労使交渉、頑張りました。おかげさまで4月から定昇に加えてベースアップを勝ち取ることに成功。その金額は月550円です。大企業に比べればチンケな額ですが、私の勤務先のような中小零細企業にとっては、ここ数年で最大の上げ幅。やはり人手不足から中小企業にも賃上げの動きが出ていることを実感しました。そしてブログでも何度も書いていますが、労働者にとって春闘など労働運動はとても大事。労働運動と投資を組み合わせることで、より効果的な経済的自立が可能になるのです。
労働者が経済的自立を獲得するためには資産形成がとても重要なのですが、サラリーマンの場合、資産形成の最大のエンジンは本業の収入であることは言を俟ちません。だとするならば、春闘など労働運動には積極的に参加して、少しでも収入を増やす努力を怠ってはいけないというのが私の考えです。企業は営利団体ですから、少しでも労働者に支払う総額を小さくしようとする。だから、黙っていてはいいように搾取されるのです。
同時に、現在のような高度資本主義社会では、労働運動だけでは労働者の経済的自立は難しいのも事実。私も長い間、組合運動を続けてきましたが、労働分配率の低下を押しとどめるのが極めて難しい状況にあることを実感しています。そこで考えたのが、労働者こそ株式投資をすることで企業の収益の分配構造に加わることの重要性です。
労働者が株式投資するということは、企業が生み出す剰余価値を取り返す行為です。まず、配当という形で剰余価値の一部を回収する。残りの利益剰余分は設備投資や内部留保などの形で企業の中に蓄積されていきますが、株式を保有するということは、その企業の資産を間接的に保有するということですから、これも投資家のものになる。その増加は長期的には株価の上昇という形で反映されるでしょう。こう考えると、労働者が株式を保有するということは、たとえ部分的にでも剰余価値の分配のすべての局面に参加することを意味しているのです。
そういう意味で、労働者が経済的自立を獲得するためには、労働運動による労働分配率の向上、そして株式投資によって剰余価値の分配の全局面に参画することが必要なのではないでしょうか。労働運動と投資は、車の両輪のような気がするのです。
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