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2024年11月10日

エディー・バウアーの「カラコルムパーカ」は実用ブランド愛好者にふさわしいダウンジャケット

 

なかなか寒くならないと思っていたら、ここにきて急激に冷え込んできました。こうなるといよいよ防寒着の出番となり、今年はちょっとダウンジャケットが欲しくなりました。ただ近年、有名ブランドのダウンジャケットは値上がりが激しく、気軽に購入できるアイテムではなくなっています。そこで今回も程度の良い古着を探して購入しました。手に入れたのは、エディー・バウアーのアイコンともいえる「カラコルムパーカ」。ラグジュアリーダウンブランドとは異なり、実用ブランド愛好者にふさわしいダウンジャケットだと思います。

私は暑がりなので、これまであまりダウンジャケットに興味がありませんでした。なのでワードローブには昔に買ったユニクロのショート丈のダウンジャケットしかりませんでした。ユニクロのダウンジャケットは素晴らしい商品なのですが不満な点が一つ。それは、あまりに個性がなさ過ぎて、どうも着ていて楽しさが乏しいのです(それはユニクロの商品が“ライフ・ウェア”であり、“ファッション”ではないからです)。

そこで、久しぶりにダウンジャケットを購入しようと思ったのですが、最近は値上がりが激しい。ラグジュアリーダウンブランになると、それこそ30万円とか40万円とかします。20年ほど前はモンクレールでも10万円程度で購入できたことを知っているので、最近のラグジュアリーダウンブランドの商品などは、とても普通の人が買えるようなものではないと感じます。また、普通のアウトドア系ブランドのものでも5万~6万円ぐらいが相場でしょうか。やはり私のようなビンボーサラリーマンが気軽に購入できる価格ではありません。そこで今回も程度の良い古着を探すことにしました。見つけたのが、今回手に入れたエディー・バウアーの「カラコルムパーカ」です。

案外知られていないのですが、エディー・バウアーは1936年に米国で初めてダウンジャケットを開発し、特許も取得したブランドです。ですから、いまでも米国ではダウンジャケットといえば、エディー・バウアーが元祖のイメージ。そして1953年に米国の登山隊がカラコルム山脈の最高峰K2の初登頂に挑んだ際の装備として開発され、採用されたのが「カラコラムパーカ」です。そういう、いかにも“実用ブランド”という点が私の好みに合いました。

購入した商品ですが、おそらく2010年代のものでしょう。エディー・バウアーはタグのデザインから製造年代が分かります。購入した商品には1950年代から60年代にかけて使われた通称“日の出タグ”が付いていますが、さすがにそんなヴィンテージ品なわけはなく、2010年代に何度か登場した復刻日の出タグのものです。シェルの生地も当時主流だったポリエステル。デザイン的にもオリジナルと比べて当時のトレンドが反映されており、最近ではあまり見かけなくなったファーが付いているのがちょっと懐かしい(ファーは脱着可能)。もちろん品質はさすが「カラコルムパーカ」だと感じさせるもので、ダウンの性能も恐らく当時のエディー・バウアーの定番だったフィルパワー650でしょう。非常に軽く、それでいてかなり暖かい。

あと、ひそかに気に入っているのがブランドロゴ。ポケットのフラップにシェルの生地と同じ色の糸で控え目に刺繍されているだけです。最近のダウンジャケットはどのブランドもロゴをこれ見よがしに目立つように付けていると比べると、まだダウンジャケットが街中でのファッションアイテムではなく、実用品として作られていた時代の名残を感じさせます。私は、ダウンジャケットにやたら目立つブランドロゴを付ける最近のトレンドがなんとなく下品に感じていただけに、控え目なエディー・バウアーのロゴに好もしいものを感じました。もっとも、外からは見えないライニング部分に「カラコルムパーカ」の由来を長々と記述した巨大なワッペンが付いているのはご愛敬ですが。


ダウンジャケットは、モンクレールのようなラグジュアリーブランドによる高級品から、ユニクロのようなカジュアルブランドによるハイコストパフォーマンス品までいろいろあります。その中で、エディー・バウアーというのは“実用ブランド”として確固とした実績があるわけで、そこを知ると着ていて楽しみが生まれます。私のような実用ブランド愛好者にふさわしいダウンジャケットだと思い、非常に気に入りました。ちなみに今回の購入価格は1万円ちょっと。なので実用品として気兼ねなくガシガシ使えるも古着の良さです。今回も良い買い物ができたと思います。この冬は活躍してくれることでしょう。

ちなみにダウンジャケットというのは古着で購入することにメリットがあるアイテムのひとつです。まず日本の気候では着用期間が短くなりがちなので、程度の良いものが多いこと。それと近年は世界的に羽毛の生産量が減少しており、品質も低下しています。つまり、昔のダウンジャケットの方が現在のものより中に入っているダウンの品質が良いのです。それも含めて、ダウンジャケットというのは古着で狙い目のアイテムなのです。




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