お盆休みもほぼ終わりです。娘が生まれてからは夫婦双方の実家に娘を連れて行かないといけないので、お盆休みも結構忙しいのでした。そんな中、15日は家族サービスで娘と劇場版アンパンマン「それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン」を観に行きました。娘も楽しんでいたようですが、それ以上に親の私が見入ってしまいました。とくに、ばいきんまんに感動です。
今年で3歳になる娘は、やはりアンパンマンが大好きで毎日テレビで観ているのですが、少し前から劇場版のCMがずっと流れています。本人に「観たい?」と聞くと「観たい!」と言うことで、お盆休みに観に行きました。娘にとっては映画館デビューです。
はじめての映画館でちょっと緊張ぎみでしたが、それでも途中は楽しんで観ているようで良かった良かった(もっとも、終盤はちょっと緊張感が途切れ気味でしたが、それは仕方ありません)。そして、娘以上に大人の私の方が見入ってしまいました。
詳しい内容はネタバレになるので控えますが、今回の作品の実質的な主役は、ばいきんまんです。よくよく考えると、ばいきんまんというのはユニークなキャラクターで、アンパンマンの世界でもっとも大人な登場人物です。この映画では、ばいきんまんの大人の側面が前面に描かれます。そして、大人が生きていくというのは、こういうことだということをこれでもかと訴えてくる。それは、アンパンマンが代表する子供のための理想主義とは別に、やはり価値あるものでしょう。
そして今回の作品のヒロインであるルルンとの関係は大人と子供の関係を超えて、いわば師と弟子になっていました。これは王道の展開でベタですが好きです(例えば「ニュー・シネマ・パラダイス」なんかを思い出せば、よく分かると思います)。なにより、ばいきんまんが普段、バイキン城の中で何をしているのかがよく分かりました。作者であるやなせたかしによると、自己犠牲を行動原理とするアンパンマンに対して、ばいきんまんは利己主義を行動原理とするのですが、利己主義を貫徹するためには、努力と勤勉が必要だということも良く描かれています。
そんなわけで、ばいきんまんに感動しました。たぶん子供も精神的に成長すればするほど、アンパンマンよりばいきんまんの方が好きになっていくのでは。そのあたりに、ばいきんまんというキャラクターの人気の秘密を改めて実感したのでした。
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