サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2024年5月次運用報告書が出ていたので定例ウオッチです。5月の騰落率は+0.81%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は+1.16%でした。純資産残高は5月31日段階で1778億円(前月は17645億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は8677億円(前月は8585億円)となりました。4月に続いて5月も参考指数に対してアンダーパフォームしました。ただ、ポートフォリオの組み方には、かなり「ひふみ投信」らしさが見えてきたので、今後に期待したいと思います。
5月は海外の株式市場が好調に推移する一方、日本株は上値が重い展開が続きました。海外勢の日本株買いが一服したことに加え、日本の金利上昇が嫌気されており、米国とは反対に日本はハイテク株が軟調となり、さらに新興銘柄が大きく下落する動きとなっています。
こうした中、5月は決算発表が集中する時期です。「ひふみ投信」の最高運用責任者である藤野英人は「全体的な印象は大型株はそこそこ、中小型株は比較的好調に転換し始めたよう」と見ているのですが、市場の動きは大型株優位で推移しました。海外投資家の注目は流動性が高く、英語でも決算発表している大企業中心になるからです。
それでも「中小型株もTOPIX小型バリュー指数は5月は1.44%と上昇をしています。実際、調査活動の中でも開示姿勢が改善される中小上場企業が見られるようになってきており、東証の政策が機能し始めています。それらは随時ポートフォリオへ追加しております」とも。実際に「ひふみ投信」の5月末段階でのポートフォリオの組み入れ比率を見ると中小型株20.67%、超小型株0.81%となっており、参考指数に対するアクティブシェアは67.35%となりました。
結果は別にして、ある程度は“ひふみ”らしいポートフォリオになっていると思います。こうした中小型株の組み入れが今後報われるのかどうか。受益者としては期待して見守りたいと思います。
【スポンサードリンク・関連コンテンツ】