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2022年10月13日

中小型株に活路―ひふみ投信の2022年9月の運用成績

 

サテライトポートフォリオで積立投資している「ひふみ投信」の2022年9月次運用報告書が出ました。9月の騰落率は-4.18%、参考指数であるTOPIX(配当込み)の騰落率は-5.49%でした。純資産残高は9月30日段階で1356億円(前月は1413億円)、ひふみマザーファンドの純資産残高は6756億円(前月は7019億円)となりました。9月は厳しい相場とでしたが、なんとか持ちこたえる形で前月に続いて参考指数をアウトパフォームしています。

9月の株式相場は序盤こそ堅調にスタートしたものの、あいかわらず欧米のインフレがきつく、各国中央銀行が金融引き締め姿勢を強めたことですぐに失速しました。英国の新政権による経済失政懸念など新たな弱材料も加わり、結局は大幅な下落で月を終えています。

こうした中で「ひふみ投信」は、参考指数と比べて下落幅を小さく抑えることに成功しています。佐々木靖人ファンドマネージャーによると、外需企業への投資比率を引き下げていたことが奏功したとのことです。現在のように市場環境が悪い時に、どれだけマイナスを減らせるかは、アクティブファンドにとって非常に重要なポイントですから、まず良かった。

問題は今後です。景気鈍化が共通認識となる中で、どのような運用戦略があり得るのか。佐々木FMは「手元にあるキャッシュを使って②で売っていた銘柄の一部を買い戻す対応」「米国株の投資割合を上げることで対応」「諦めずに中小型株の発掘を継続」という3つの選択肢を挙げています。このうち、ひとつ目は短期的な行動なので魅力がない。2つ目は、マクロ経済への不安があることから挑戦しにくいとしながらも、「マクロ環境の影響がない銘柄を発掘し、そこにキャッシュを振り向ける」ことを考えているとのこと。そして3つ目の選択肢に対して「多くの投資機会が眠っています」と指摘しています。

「ひふみ投信」の運用体制が一新されて以降、しばらくはやや方向性に迷いが感じられたのですが、ここにきて徐々に“ひふみらしさ”を取り戻しつつあるように感じます。それも運用成績がわずかですが上向いてきた要因かもしれません。やはり“中小型株に活路を見出す”というのが「ひふみ投信」の特徴だからです。受益者の1人として、今後に期待したいと思います。

【ご参考】
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