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2022年4月3日

「ひふみ投信」にも世代交代の流れ


「ひふみ投信」など「ひふみ」シリーズを運用しているレオス・キャピタルワークスがこのほど、運用体制を変更しました。これまで最高投資責任者(CIO)である藤野英人さんが「ひふみ投信」マザーファンドの運用責任者も兼務していましたが、今後はCIO専任となり、「ひふみ投信」マザーファンドの運用責任者には佐々木靖人さんが就きます。


「ひふみ投信」にも、いよいよ世代交代の流れが来たということです。

アクティブファンドを評価する際に、もっとも重要なポイントはファンドの運用理です。これは運用会社としてしっかりとした理念を掲げているのかということに加えて、ファンドマネジャーがそれをしっかりと実践できているのかが問われます。その意味で、アクティブファンドへの評価というのは、ある意味でファンドマネージャーに対する評価となります。

その点、日本の大手運用会社が運営するアクティブファンドの多くはファンドマネージャーの名前すら明らかにされず、しかも受益者の知らないところで勝手に交代していたりすることも多いわけで、まったく話になりません。そういういい加減なアクティブファンドが多い中で、いわゆる独立系・直販系の運用会社は“顔の見える運用”として、ファンドマネージャーの個性を明確にすることで成功を収めてきました。「ひふみ投信」はその代表格でしょう。

ただ、特定のファンドマネージャーの個性に基づく運用というのは、永久に続けることはできません。どんな凄腕ファンドマネージャーでも、いつかは引退するからです。だから、個性的なファンドマネージャーに率いられたアクティブファンドこそ、どこかのタイミングで世代交代に向けた準備を進めなければなりません。「ひふみ投信」の今回の人事は、そういった流れの中での動きです。

藤野さんから佐々木さんにファンドマネージャーが交代することで「ひふみ投信」の運用戦略も徐々に変わっていくことでしょう。というよりも、変わらなければなりません。市場環境だけでなく、「ひふみ投信」というファンドの姿も大きく変化しているからです。

発表に合わせて、YouTubeにかなり長い動画がアップされており、今回のファンドマネージャー交代に関して藤野さんと佐々木さんがいろいろと考えや思いを語っています。とくに印象に残ったのは、藤野さんが「自分のコピーは作らない」と断言していることです。これは非常に心強い発言です。なぜなら、コピーは所詮コピーであり、劣化版に過ぎないからです。

私はこれまで何度か藤野さんと直接に話をする機会があり、いろいろと意見の一致するところが多かった。だからこそ「ひふみ投信」を購入していました。今回、藤野さんがファンドマネージャーから退いたことに一抹の寂しさがあると同時に、今後は新たに運用責任者に就いた佐々木さんが、どんなカラーを出していくのか楽しみでもあります。

受益者の1人として、新しい「ひふみ投信」の今後を期待を込めて見守りたいと思います。

【ご参考】
ひふみ投信は、銀行や証券会社といった販売会社を通さない直販ファンドです。ネットから無料で口座を開設することができます。⇒ひふみ投信

ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する「ひふみプラス」はSBI証券 、auカブコム証券、楽天証券、マネックス証券など主要ネット証券や地方銀行などで買うことができます。

また、ひふみ投信と同じマザーファンドに投資する確定拠出年金専用ファンド「ひふみ年金」がSBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券などの個人型確定拠出年金(iDeCo)プランでラインアップされています。SBI証券、イオン銀行、松井証券、マネックス証券のiDeCoはいずれも運営管理手数料が無料であり、低コストなインデックスファンドをそろえた商品ラインアップも良心的。iDeCoの選択肢として最有力です。こちらもネットから無料で簡単に資料請求できます。⇒SBI証券確定拠出年金プランイオン銀行確定拠出年金プラン松井証券確定拠出年金プランマネックス証券確定拠出年金プラン




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